電子レンジとはこういうものか!!
きゃっくん【小奏潤】
ep1 対魔王
「名も無き勇者よ、よくぞ、儂を倒した。だが、儂は魔王の中でも中堅。これから現れる他の魔王を倒してこそ真の平和が訪れる!!頑張りたまえ」
魔王がそう言うとサラサラと砂状になって消えた。
「おい、ギー!!なんで、なんで、こんな所で砂状になってるんだ!!俺と温泉に行く約束は!!」
次に現れた魔王は......魔王ってこんなにたくさんいていいのか?......頭がボーボー炎で燃えていた。
「さっきの魔王、ギーって言うんだ。ニス、次の魔王寒いのに弱そうだから強めの氷魔法頼む」
「わかったわ、詠唱に時間かかるから時間稼ぎよろしく」
オレはギーとの戦いで生き残った魔法使いのニスに敵の弱点っぽい魔法を頼んだ。僧侶のブンは僧侶にも関わらず、ギーにタックルして倒された。気づいたらブンの姿はどこにもなかった。
しかし、次の魔王はギーとの別れの感傷に浸って戦おうとしない。
「いくわ!!氷の最強魔法!!アムストークン ブリザード!!」
氷の柱が第2の魔王を攻撃して、周囲を吹雪が包み込んだ。
「寒っ!!」
オレが思わず呟いたと同時に向こうもこちらに気づいたようだ。
「おま...え...らか、ギーを倒したのは!!だが、俺もそこまで力が残っていない。ならば相討ちとさせてもらおう!!デッドアンドデッド!!」
「あの姿で闇魔法!?さすがは魔王と言ったところか」
「あぶない!!」
「ニス!!」
ニスがオレを庇おうとしてくれたが間に合わた。
第2の魔王の前にオレは死んだ......。
死んだよな......?
「勇者レンジよ、第2の魔王、ウィンターにやられましたね。第1の魔王倒した特典として、異世界へ行き生き延びるか、このまま死に絶えるか選ばせてやろう」
気がつくと、そんなことを言う女神の前にいた。
いや、女神かこいつ。
少し女性にしては胸が......、
「失礼な、私は正真正銘、女神だ!!少し性格は男っぽいけど」
「さすがは女神様、このレンジの心を読むとは恐れ多い」
「さて、それはそうとどうする?異世界へ行くか死ぬか」
「生き延びる方法があるなら生き延びたい!!」
では、この中から転生先を選びなさい。そう言ってカードを数枚出した女神。
「ほう、なかなか面白そうな転生先ばかりだな」
「元勇者としては情けない話だが、平和な世界に転生したい」
「ならば、この地球の日本という所はどうだ?たまに治安が悪いことがあるが基本は平和だ」
「あっじゃ、そこで」
勇者レンジの転生先は日本!!
いざゆかん!!レンジの冒険は続くかどうかは神である私にも分からない。
魔法陣が現れた。
神々しい光に包まれて、肉体も魂も日本と言う所へ......。
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