第3章:大切な娘を守るための父親の大いなる戦い。

目が覚めたら...ええと、私はコウモリ?


第3章:大切な娘を守るための父親の大いなる戦い。


ここで死んで、この新しいチャンスを失うわけにはいかない。 とはいえ、相手はドラゴンだ、あんなものには何もできない。 考えても考えても、埒があかない。


うわあ、もうダメだ。 あの赤黒いドラゴンの堂々とした直立姿勢を見れば見るほど、興奮してくる。 しかし、これが私の最後の瞬間かもしれないと思うと、少し、少し......恐怖と動揺を感じずにはいられない。 認めるのは難しいが、あの獣の中の獣を目の前にして、そう思わない人はいないだろう。


"ギイ!"


あ、でも、ママやパパだったら。


"ギイ!"


無責任な二人の両親が、長い昼寝からようやく目を覚ました。


"ギイ!"


ママとパパの悲鳴や鳴き声が大きいのは認めるし、私にとっては迷惑に思えるはずなのだが、実際にはその迷惑さは感じない。 きっと、もし人間の体で新しい両親のあの金切り声を聞いていたら、私は痛くて苦しくて悲鳴をあげていただろう。 どう説明していいかわからない。 金切り声は迷惑なような、そうでないような。 変なのはわかるし、私にも理解できないから、ガラスや窓ガラスがたくさん割れるような音波ということにしておこう。 確かにうるさいし、ドラゴンだってパパとママの鳴き声にとても迷惑そうだけど、さっきも言ったように、私は何の不快感も感じない。


よかったね!


あ、パパの一匹が昼寝の場所から抜け出して、巨体を回転させて私たち全員の上に飛び出した。


イェス やった! パパなのかママなのかわからない巨大コウモリが、ドラゴンに向かっていく。


ふぅ、助かった。


言うまい、物事が起こる前に結果を唱えるのは良くない、嫌な経験がある。


"ギイ!"


彼がドラゴンの方へ飛んでいくのを見ながら、もう一匹の巨大コウモリは天井にしがみつき、夫か妻の行く末を見守り続けている。 パパが誰でママが誰なのか、私にはもう見当がついている。 今見ているのが動かずに後ろで待っているのなら、それはメスで、さっきドラゴンに逆らったのがオス、つまりパパだと思う。 そういうことだと思うんだけど、私にもよくわからない。 もっと観察してみないとわからないけど、父と母が誰なのか調べる時期ではないと思う。 いや、絶対に今じゃない。


まあ、とりあえず、僕の上の屋根にいるコウモリがママで、ドラゴンの前に降りていったコウモリがパパということにしておこう。 それでいいんだ。二人を見分けて、この戦いでパパを励ますには、それが一番いい。


なんだって? 私が生まれ変わったから、強くなって父を助けに行くと思ったの?


言っておくけど、たとえ私が狂っていたとしても、あそこで戦ったりしないわよ。


うーん、行くかもしれない。実際、興奮するし、楽しそうだから行ってみたい。 でも、こんな大きな戦いに勝ち目がないことはよく分かっているから、近寄らず、まるで映画のように見ていた方がいい。


え? ということは、私はクレイジーな人間ということか。私は独り言を言いながら、自分のことをクレイジーだと言っただけなのだ。


私の目は完全に開かれた。 あのシリーズと関係があるのかどうかはわからないが、紫色と多色の稲妻がまるで宇宙大砲のように父の口から発射されるのを見て、私は考えさせられた。 間違いなく、これは私のようなゲーマーにとっては壮観だ。100パーセント楽しむには、コントローラーとポテトチップスとおいしい飲み物があればいい。


雷が4本足のドラゴンを直撃しようとした瞬間、ドラゴンの前に円形の金色のドームが出てくるのに気づいた。


もうひとつの驚き、それは一体何なのか? 父の攻撃からドラゴンを守るそれが何なのか、私には特定できない。


...


私はバカだ! なんでわからないんだろう。 ゲームにもファンタジー本にも、そして私の世界の古代にも欠かせない要素なのだ。 そう! 魔法のことだ。 目の前に、目の前に魔法がある......。 魔法だ!...! .... これはもう冗談のように思える。


見れば見るほど、学校で配られた歴史の教科書を思い出す。 魔法やマナが見えるなんて信じられない。 私はますます興奮し、圧倒されていく。


"私もやってみたい!" [ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ】と興奮と感激を口にする。 ゲーマーの夢を叶えたような、でも辛いような......。 待てよ、こうなる! 父は口から雷を放ち続ける。 一方、頭上の母は金切り声を上げ続ける。 それがよほどドラゴンを困らせているようだが、そんな表情とは裏腹に、お父さんのスペースビームに力なくしっかりとしがみつき続ける。 父は発射を続けながら、翼でゆっくりと上昇し始める。 今度はドラゴンが困っているようだ。


"私の父よ!"


"俺たちの家族を困らせに来た徴税人に苦い思いをさせてやれ"


"殺せ、粉々にしろ、逃がすな"


どうやら戦いはこれからが本番のようで、勝利は明らかに父のものだ。 新しい人生のどこかで、口から稲妻を放ち、マナを使えるようになりたいものだ。 クレイジーに聞こえるだろう? まだ信じられないけど、魔法の存在を再計算しているところなんだ。 以前から他のことでも驚いていたけど、魔法のことはさらに私を悪くした...。 つまり、魔法は歴史的でユニークなものなんだ。 私が怖がっていたのは無駄だったようだ。 まあ、ドラゴンは恐るべき存在だけど、パパの前では、それに値する獣はいないわ。 パパとママはとても仲がいいようだ。 どうしてそう思うかは聞かないでくれ。


そんな! お父さんの射撃の調子が悪いみたい。 そんなはずはない。


最後の一撃で仕留めなければ、どうなるかわからない。


「お父様、あなたの後ろにいるこの美しい娘を守る力は、あなたの手の中にあります。


なぜ彼がもうあまり残っていないと私が知っているのか、不思議に思っていると思うが...。 それは、彼の首筋に映っていた紫色が徐々に薄くなっているからだ...。 あー! 紫が完全に消えた


ドラゴンは真剣な表情で父を見る。 その稲妻が小さく炸裂する間に、ドラゴンは横に移動し、残されたわずかな攻撃をかわす。 あのドラゴンは賢い、その瞬間を待っていたのだ。 もし彼が自分の行動を考える人間でなかったら、父のシュートが切れるまで待つことはなかっただろう。 まずい、まずい。 一旦それをかわすと、横から、半分の高さ、半分と言ったのは彼の体の大きさのためで、平均身長よりはるかに高いだろうから、飛んできた父に向かって飛びかかる様子が見える。 大きな顎で片方の翼にしがみつき、力任せに引きずり下ろす。 父はスイングする。 ドラゴンの顎から抜け出そうと右に行ったり左に行ったりするが、その抵抗のため、父から腕と翼を切り離してしまう。 父の左脇腹から大量の血が流れ出る。


この瞬間、ドラゴンの口は翼を掴んでいる。 彼は積極的に顎で翼を丸ごと切り落とし、隅に放り投げる。


嫌な予感がする。


母さんがさっきよりひどい悲鳴を上げている 悲鳴? さっきとは全然違う。私が聞いているのはきっと悲しみの叫びだ。


-続けて

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