第60詩「桜散っても」こころ※再掲載です。


 今年の桜は早かった

 鮮やか、可憐に咲いた花、

 短き時間ときしか人の目に触れられず



 暴風雨にさらされ

 叩きつけられて、早くも

 葉ザクラになってしまった。



 桜はさぞ、痛かっただろうな。

 桜はさぞ、無念だっただろうな。

 桜はさぞ、寂しかっただろうな。



 さぞ、さぞ、さぞ、

 桜よ桜、せめて私の心で咲いて

 桜よ桜、せめて人々の心で咲いて

 桜よ桜、せめてせめて、せめて



 桜よ桜、私は見られなくなって寂しいよ。

 でも、キミは決して

 絶望なんてしていない。



 キミは、常に未来を見つめて

 次の春に向けて準備を始めている。



 いつも、満開の笑顔で

 いつも、いつも迎えてくれる。

 春の様々な花たちが継いで行く



 桜よ桜、花散ろうとも、

 キミ散るなかれ

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