第4話 聖地巡礼 その3
「みかんの品種改良?!」村人たちは目を輝かせながら私の話を聞いている。
話しは1分前にさかのぼる。
私は神に「人間の方を品種改良してはどうですか?」とふざけて見せた。
神は怒り「認められるか!そんなもんっ!」と怒鳴り散らす。
「我が誤ったなどと!二度とほざくでないぞ!!」
「そうは言ってません」
「愚かで……われの言葉を理解できぬ……いやいや、やはり私は素晴らしい!自分で自分を驚かせることができるのだからのう!」
恍惚とした表情で自画自賛を続けながうっとりとしている。半神半人だからかそれとも単に半人前なのか、私には理解できなかった。
「人とは、愚かさこそがすべてよぉ!」神は語気を強めて言う。
「唯一それこそが我にないものだ!ああ人よああ愛すべき愚かさよ!」
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