烏有文集(うゆうぶんしゅう)2024年版

そうげん

2024年01月

2024.01.01(月)

※ 別ページに2023年版(2022.12.31~2023.12.31)があります。https://kakuyomu.jp/works/16817330651353614985


2024.01.01(月)


 2024年の年明けも、地元の神社の二年詣りから始まることになった。11時15分に家を出て、あれこれしながら参道までの道を歩き、神社の境内に向かうと、もう時刻はぎりぎりであと5分といったところだった。去年と同じ場所に位置を占めて、それほど寒くはない気温の中でできるだけ集中して気持ちを落ち着けようとする。だいたい二年詣りをする人たちは二十代から三十代くらいの若い人が多くて、わたしのような年代がひとりで来ているのはかなり珍しい。

 手元の財布からお金を取り出す。去年は500円だったけど、今年は500円にするか、1,000円にするかちょっと考えていた。結局一枚お札を抜き取って、1,000円を用意して年の明けるのを待つ。

 だいたいどこからともなくカウントダウンの声がして、スマホも携帯も持っていない私もその瞬間がわかるのがありがたい。そしてちゃんと時刻が来たら、中のほうで銅鑼(?)が叩かれる。

 前の空くのを待ってからお賽銭をあげて、手を合わせる。そして、恒例のおみくじを引くために特設のテーブルに向かうが、まあそこが面白いくらいに混んでいる。列という列があるわけではないが、それなりに流れがあるのでその最後尾になんとなくつきながら、自分の番が回ってくるまでゆっくりと前進していく。

 2024年初のおみくじは、離れた土地にいる彼女の分も一緒に引くという約束をしたので、二回おみくじをひくことに。

 わたしが3番、彼女が15番。


 内容は、


 わたしの三番が、末吉で――


  〈冬がれて 見るかげもなき 深山木は 花咲く春の 待たれけるかな〉 


 彼女の分の十五番、吉で――


  〈放たれし 籠の小鳥の とりどりに 楽しみ多き 春ののべかな〉


 おみくじは当たるも八卦当たらぬも八卦とはいえ、うまく自分の現在の境遇とマッチすることが多いから、今年はなにを引くんだろうと楽しみにしている部分が多かった。年男なのだけど、巡り的にはあまりよくない部分もあるみたいなので、十分謹んで行動することが大切ですよと諭されていた。重々、気を付けるようにしたい。彼女の方のおみくじもいい部分が多くてよかったと感じた。

どちらにせよ、甲辰(きのえたつ)はいろいろと変化していく年の巡りだとおもうのでどうなっていくのか、今年一年楽しみにしていたい。


 去年と同じく、おみくじのあとは、草餅と甘酒を買って食す。今年は草餅を二本食べてしまった。


 0時40分くらいにコンビニに寄る。黒ラベルとファミチキと鶏つくね串を購入。なじみの店員さんがいたので新年のあいさつもする。「お客さんが若い人ばっかりだわー」「参拝者の人数、例年に比べてどうだった?」と尋ねられもした。同じくらいかなと答えたけど、考えてみると、草餅と甘酒を食して帰ろうとするときにはすでに境内の人は減りかけていたから、去年よりは確実に少なかったように思われる。コロナは明けたとはいえ、やっぱり天候もあるんだろうなと。


 そしてコンビニから帰宅途中にすこし雨に降られる。冷たい冬の雨。でも気温は高めだからそこまで辛くはない。しかし水付きと考えて、辰年のはじまりの天候がこういうものであることも、すこし考えさせられる体験であったことも事実かな。


 1時帰宅。帰ってきてVCが切れていて、連絡してみると彼女が悲しんでいた。年明けにわたしだけが初詣に行ってしまったので、ちょっと落ち込まされてしまったらしい💦 まさかそんなことになっているとは思わず、フォローしようと努める。彼女は待ってる間にイラストを描いていたらしい。わたしと彼女の戯画的なイラスト。そして2024年の年賀のイラストのようにも受け取れるもの。ひとりにしてしまってごめんよーといいたくなってしまった💦


 2時、就寝。5時半、起床。


 2024年初の『MHWIB(モンスターハンターワールド・アイスボーン)』に接続する。もちろん彼女と一緒に。そして今年初の腕相撲――結果は、○○○。三連勝。やりました!

 そのあと、景気づけに、イベントの〈ラージャン〉戦に挑むことに。これも2024年初の狩り。

 動きはソロで戦った時になんとなく覚えられたし、二人だとターゲットが分散するから気分的にかなり楽だった。クリアタイムは28分16秒。倒せないわけではない。よかった。


 狩りのあと、いい時間なので、お雑煮とおせち料理を食べることにする。朝は母がつくったものだけでの食事。お雑煮はこちらのものらしく、白みそ。ふだんのお味噌汁とそう変わらない味付け。あとちがうのはすこしネギと鰹節を散らすことくらいか。おせち料理は子供のころから親しんできたものが多かった。今年は栗きんとんやかずのこはなかった。贅沢は言いますまい。


 食後、『MHWIB』、二戦目は、死を纏うヴァルハザク戦。こちらは、なんども胞子爆発の憂き目にあったけど何とか生き残る。28分46秒。


 この時間のモンハンはこれで一区切り。


 その後、正月特番の『朝まで生テレビ』の動画を視聴する。今回はビデオニュースの神保さんが出演されていて、先日の年末5金スペシャルの内容につながる言説を主張されていた。しかし田原さんや、ほかのコメンテーターが神保さんの言わんとすることの本質をとらえない、あるいは、意図的にスルーすることによってうまく流されてしまったのが残念だった。


 番組を視聴しながら3時まで眠る。


 起床後、夕食づくり。

 昨日見た大みそかSPの孤独のグルメで五郎さんが食べていたフーチャンプルーを作ることにしていた。材料はそろっている。しょうゆベースなんだけど、自分で作るときに味噌ベースでつくったわけで元のものとはきっと味が違うんだろうなと。ほかに、納豆(ネギ・梅肉)、白米、(家で採れた)みかん。


 食後、入浴。

 入浴後、リビングに入ると親が「地震があった」「かなり揺れた」といってくる。わたしはまったく気づかなかった。時刻を確認すると、ちょうど風呂から上がって着替えている途中だったらしい。スマホも携帯も持っていないからエリアメールとか緊急メッセージの入るツールもないし、よくわかっていなかった。

 部屋に戻って検索してみると、能登で震度7、こちらのほうは震度3という内容だった。

 1月1日から大地震。すぐに辰年だしな、そういうこともあるかもしれないな、と直感してしまった。もちろん被災された方はただ事ではないのは当然で安否を気遣うべきなんだけど、年の巡りという話からいって、辰年というのは何かそういうことが起きても不思議でないと感じてしまう部分が、わたし自身これまで生きてきた経験の中から感じられるわけだった。ミレニアムの2000年も辰年だったなということをふと思い出した。


 その後、日記を書く。

 この前彼女に贈ってもらって新年になったらおろそうという話をしていた、桜と紅葉の赤と黒のカップを出してくる。初の飲み物は、カフェオレにしてみた。赤と黒でけっこう派手だけど、落ち着いているようにも見えるカップなのでもらえてうれしい。(あとで教えてもらったらこれは日本古来の、「雲錦模様」というものらしい。由緒正しかった!)


 その後、彼女と約束していた朗読の題材に選んだのは、梶井基次郎の「檸檬」。新潮文庫の『檸檬』を使って朗読してみた。途中つまったり、読み間違いもあったけど、いい文章だなと思いながら通読することができた。


 出勤時間が迫ってきたので、気持ちをおちつけて、6時半、家を出る。

 一月一日から出勤というね。

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