2024/1/3 シカゴに新年のプレゼント

 さて、前回言いました通り、川野が全競技を通じてもっとも応援しているのはシカゴ・ベアーズです。


 そんな日本ではごく少数のベアーズファンにとって2024年は最高の幕開けとなりました。尚、現地アメリカではまだ大晦日だったので新年のプレゼントではありません。


 最高の内訳を言いますと、まずチームはこの日行われたホームの試合でアトランタ・ファルコンズに37-17の快勝を収めました。


 前半戦は前年に引き続いて酷い試合ばかりしており、前年から引き続いて1年ほど勝てていないなんて時期もありましたが、後半は大分持ち直してきて、その流れのままに相手を圧倒、久々に快哉を叫ぶことができました。

 前半戦が酷かったのでシーズン負け越しとプレーオフはなくなっておりますが、7勝9敗、昨年が3勝しかできなかったことから比べると大分進歩しております。


 これは喜ばしいことですが、これだけでは最高とまではなりません。


 その理由はもう一つの朗報にありまして、同日にカロライナ・パンサーズが敗北したことでベアーズが2024年のドラフトでトップ指名権を得ることとなりました。


 何で他のチームが負けて、ドラフトで得をするのか?


 話は一年前に遡ります。2023年に。

 この年、ベアーズは見るに堪えない試合を連発し、見事に32チーム中の最下位となりました。これは悲惨な事実でありますが、アメリカのスポーツは完全ウェーバーなので最下位チームには翌年のドラフトで最初に順番が回ってくることになります。

 つまり、1巡目の1番目に指名、トップ指名権を得たわけですね。

 無数にいる若いスター選手の中から一番欲しい選手を、誰の邪魔も受けることなくゲットできるのです。


 ただし、この年のベアーズにおいてはそんなに喜んでもいられませんでした。


 というのも、最下位になるチームが1人で逆転できるケースはそうはありません。もちろん、主力選手の大怪我が連発などの不運で最下位になるチームもあるものですが、この年のベアーズに関しては守備は破滅的に酷く、攻撃もかなり酷いという文句なしの酷いチームでした。

 トップ指名権というのはドラフト最高の選手(笑)を獲得できるわけですが、何もかも酷いのでどれだけ凄い選手でも1人では何ともできません。大谷翔平とエンゼルスの関係を考えてもらえれば分かりやすいでしょう。


 ということで、トップ指名権を捨ててある程度良い選手を多く取ろうとしました。これで手をあげたのがカロライナで、同チームが持っていた1巡9番目と2024年のドラフト1巡指名権、更に主力選手1名を含む何人かの選手とトレードしました。


 で、ベアーズからゲットしたトップ指名権でカロライナはそのドラフト最高の選手QBブライス・ヤングを指名しました。カロライナはパス攻撃が弱かったので、その年一番(と彼らが評価した)のパッサーを指名したんですね。

 ただ、問題はパスを受ける一番良い選手をベアーズにトレードで出してしまったんですね。

 パスを投げる方が来たけれども、受ける人がいなくなってしまい、結果的にバランスが悪い。ついでに他もうまくいかなかったパンサーズはチーム崩壊、見事に最下位となってしまいました。


 で、昨年のトレードで2024年の1巡指名権ももらっていたので、ベアーズは2年連続トップ指名権をゲットしました。

 最下位ではないのに、トップ指名権がある!

 素晴らしいですね。


 逆にカロライナは悲惨です。

 最下位になったのにトップ指名権がないのです。

 別に好きでも嫌いでもない立場ですが(もちろん貰える指名権を少しでも良くしてほしかったから、今年は負けろ負けろと呪っていましたが)、正直、GMはクビでいいと思います。


 で、このトップ指名権をどうするのか。

 今季のベアーズは、素晴らしいチームだったとは言えませんが(負け越しているし)、それでも大分持ち直しましたので、抜本的に変える必要はなさそうです。

 足りない部分にトップ選手を入れるというのが良さそうです。


 でも、それでは何となくパッとしないので、売上のためにも新しいスター選手を入れてチームを再編するのかもしれません。そこはアメリカですので派手にやりたがるところはあります。


 どうなるかは4月まで分かりませんが、とにかく、ドラフトまでハッピーな気分で過ごせるのは素晴らしいことです。

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