小さな大魔法使いの自分探しの旅～親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします～

第五百二十一話 披露宴の終わり

　こうして無事に披露宴は進んでいくけど、何故か話のグループが三つに分かれました。

「ふふ、きっと二人の赤ちゃんだから、とっても可愛いでしょうね」

「マヤちゃんを抱っこしている姿なんて、もうお母さんって感じよね」

「子どもは、何人いてもいいものよ。シークレア子爵領はとても賑やかだから、全く問題ないわよ」

　一つは、ライサさんを中心とした女性陣です。

　今度はライサさんがマヤちゃんを抱っこしているけど、マヤちゃんもライサさんとは王都で会ったことがあるから全然平気です。

　ハンブルク男爵家のジーナさんも、親友の花嫁姿にうっとりとしていました。

　将来の子どもの話が中心なので、とってもほのぼのとしていますね。

「ほう、レオは王都でも大活躍していたのか。シークレア子爵領でも大活躍していたが、相変わらずだな」

「というか、シークレア子爵領でどんな活躍をしていたか聞いてみたいな。王都では、噂しか伝わっていないんだ」

　二つ目は、セルゲイさんを中心に軍人貴族や冒険者などの町の男性が集まって、何故か僕がどれだけ活躍したかを話し合っていました。

　しかも、僕もこの集団に捕まっていて、本人を目の前にして恥ずかしいエピソードが次から次へと披露されています。

　でも、もう一つの集団に比べればとっても平和です。

「よし、じゃあ次はあの集まりね」

「行くぞ！」

「「「おー！」」」

　なんとブーケプルズに負けた独身女性陣がタッグを組んで、独身男性陣に次々と声をかけていました。

　お酒も入っているのか、もの凄い気合いです。

　なので、独身男性陣は何とか僕の話を聞くグループに入ろうとしていました。

　僕も、あの独身女性陣の迫力はとても怖いです。

　こうして、色々な事があったけど無事に披露宴も終わりました。

　今日帰る人たちは、準備を整えて帰路につきました。

「うーん、今日はたくさん飲んだぞ！」

「めでたいお酒は、いくらでも飲めますな！」

　軍人貴族と冒険者や職人さんたちはとっても意気投合して、これから町の居酒屋に繰り出すそうです。

　マイスター師団長さんたち幹部は、泣く泣く海軍の施設に戻ると言っていました。

　そして、僕たちも応接室に移動しました。

「「「すー、すー」」」

「あらあら、疲れちゃったのかしらね」

「とっても張り切っていましたから。寝かせてきますわ」

　クリスちゃんとマヤちゃん、それにユキちゃんは応接室に着くと直ぐに寝ちゃいました。

　ヒルダさんとモニカさん、それにウェンディさんが、二人と一匹を抱っこして部屋に連れていきました。

　アレックスさんも、部屋で休むそうです。

「レオ君、色々と手伝ってくれてありがとうね。とっても良い結婚式になったわ」

「僕も、皆さんのお手伝いが出来て楽しかったです。冒険者の依頼とはまた違って、とても面白いですね」

「結婚式のお手伝いなんて中々ないわ。きっと、レオ君にとっても良い経験になったと思うわよ」

　僕はイレーネさんと話をしているけど、結婚式ってこんな感じなんだと知ることができました。

　その結婚式の主役だった新郎新婦のセルゲイさんとライサさんは、疲れちゃったので部屋で休んでいます。

「レオ君が結婚式を挙げるのはまだ先だけど、知り合った人がたくさんいるから賑やかな結婚式になりそうね」

　イレーネさんはクスクスとしながら僕の結婚式を予想しているけど、そう考えると僕もたくさんの人に出会えたね。

　でも、まだまだずっと先のことだから、僕はどうなるか想像つきませんでした。