哀愁

広場に聳え立つ、大樹の桜が切り落とされた。育ちすぎて、今にも倒れそうで危ないから、と。立派な桜の木が、あっという間に切り株になってしまった。でも……。切り株の端から、細い枝が生え、蕾を膨らませている。

……また、会える時が来るといいね。

僕は切り株の上に腰を下ろし、細い枝を撫でた。

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