第25話 美容記念日/『マイナスからゼロを目指す』

キレイになりたいなんて大それた願望はない。人に不快感を与えたくない一心で美容に興味を持った。眉を整えて肌に気を遣っていると、父が「男のくせに」と眉をひそめる。性的指向は異性愛でマジョリティ側だが、無神経な父の背中を見て育ち、妻子を持つ社会的マジョリティに属する魅力を見い出せない。




◆1月25日は「美容記念日」/2024年1月25日作

#140字小説 『マイナスからゼロを目指す』

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