第20話 甘酒の日・大寒/『除夜の鐘と甘酒』

地域の家々の菩提寺の境内に白いテントが一つ。甘酒の入った紙コップで凍えた手を温める。「酒だけど飲んで大丈夫なの?」と盛り上がる少年達に「つき手が少ないから、もう一回ずつ鳴らしていいよ」と声がかかる。

除夜の鐘を騒音だと感じる情緒のない数人のクレームのせいで、失われた大晦日の風景。




◆1月20日は「甘酒の日」・「大寒」/2024年1月20日作

#140字小説 『除夜の鐘と甘酒』

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