第73話こころの時代 ライブラリー

 今、NHK+でドキュメントをみている途中。「こころの時代ライブラリー 己の影を抱きしめて」。

 翻訳家で文学者の清水眞砂子さんのドキュメント。ゲド戦記の翻訳者だ。自宅には本がたくさん、児童文学だったり、絵本だったり。

 その中で、子供の読書について語っている場面がある。子供にとって、読書することはきれいごとではない。本を読んで、こころの中の魑魅魍魎に気づくことに意義があるという。

 大人たちが言うように、子供が本を読んだら穏やかになるなどというのは、違うという。 

 自分の中の影。それは絶えず、自分に付きまとう。それらに気づき、自分の中に引き受けること。それが子供の読書する意義だ。

 この清水さんの言葉に深い共感をし、このエッセイを書きたくなった。

 子供にはきれいなものだけを見せようとする大人がいかに多いか。それは嘘の世界である。真実は、深く、暗いなかに潜んでいることが多い。

 私が子供の頃、ミステリーが好きだったのも、表面的な明るい世界の裏にかくされた真実を見たかったのかもしれない。

 さて、ドキュメントの途中でこのエッセイを書きたくなって、ちょっと熱く語ってしまった。続きを見るかな。

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