第34話

そして、14年後


「夢!!おはよう!!」


「・・・おはよう・・・お姉ちゃん」


二人はすっかり仲のいい兄弟になっていた。


夢「おはよう、お父さん」


優「おはよう」


雪「おはよう、パパ!・・・夢!!髪がすごいや!!お姉ちゃんが髪直してあげる」


優「おはってもう聞いてないか」


優は時々、雪の顔から春を思い出して、自分達の過去を思い出す。辛い思い出あるが、今では雪が居るし、雪が居なかったこの幸せな家庭も出来てなかったから感謝しかない。


「・・・あ、お姉ちゃん!!先にお兄ちゃん起こしてずるい!!」


2歳年下の桜。お兄ちゃん大好きな妹である。


「おはよう、あなた」


そして、夏。


「おはよう。もうご飯は出来てるから」


「いつもありがとうね」


「いいよ。夏は朝弱いからね」


家事は基本的に夏が担当だが、朝のご飯だけは俺が作っている。夏は朝起きるのが苦手なのだ。結婚したころは子どものためによく起きてくれた。


今はもう楽なペースでいい。



すっごく幸せだ。


そして、


トゥルル


電話が来る。


俺は電話を取ると


「う・・・うそ」


「どうしたの?優??」


「どうしたの?パパ?」「どうしたのお父さん?「??」


「・・・お母さんが・・・おばあちゃんが亡くなったって」


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