第237話死人が出る、バーベキュー

今日は、会社の福利厚生で南知多でバーベキューだった。

先発隊は既に、肉を焼いて食べていた。

僕らは、具材を取りに行き、生ビール、僕はスミノフアイスで乾杯した。

食欲抑制剤を注射しているので、酒は恐る恐る飲んで、後はソフトドリンクを飲んでいた。


斜向かいのパーティーの1人がゴホゴホ言う。

そして、倒れた。

そう、スペアリブの肉の塊を喉に詰らせたのだ。

周りが慌てて、背中を叩いたり、胃の辺りを持ち上げるなどしたが、そのオッサンは顔が紫色になっている。

心肺停止状態になり、心臓マッサージをしながら、救急車を待つ。

電気ショックの道具も使った。

救急隊が来たときは、心臓マッサージと電気を流したが、もう、オッサンの顔色は紫色。


僕はショックで食べる気が無くなり、ずっとソフトドリンクを飲んでポカ~ンとしていたら、「大丈夫ですか?」と、周りに言われる始末。

今日は、夜中の2時起きだから、帰りのバスの中で寝ていた。

途中、パーキングエリアでトイレに行き、喫煙して、缶コーヒーを飲み復帰した。

あの、オッサンは多分、助からないだろう。助かっても、脳に障害が出ると思う。

だって、運ばれるまで心肺停止なのだから。


パーキングエリアの喫煙所で、会長が僕を「師匠、今度、一局」

と、言う。会社の会長は僕の将棋の弟子なのだ。だが、周りには黙っている。

死者の出るバーベキュー。

来年は、多分参加しないだろう。

取り分け美味しくないし。

何故か、僕が焼き担当になってたし。それよりも、こんな事故があったのだらから、来年はバーベキューは無いだろう。

冬、餅の入ったぜんざいが出るが、誰かが詰まらせるだろう。

明日は我が身。

今日の、バーベキューは最低だった。

蛸ん壺で飲んで来た。お店にお土産を買ったからだ。

もう、しばらくは飲めないだろう。

母には、シラス干しとエビせんべいを買ってきた。

死者の出る、バーベキュー。

楽しい思い出になるはずが無い。

はぁ〜、疲れただけ。来年は欠勤扱いになっても良いから、参加はしない。

スミノフアイス1本、瓶ビール1本、缶チューハイ5本で許してやった。

皆様、良い週末を。


本日の読み切りエッセイ、これまで!

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