夜空が朝食にもたらした超自然的革命
夜空が朝食にもたらした超自然的革命
揺れる青で目を覚まして
張り付いた夜を水道で流して
濡れた腕はまだ水中にいるようで
トースターのバネにすら負けて
食パンを真っすぐにも切れないで
目玉焼きはサニーサイドで
地平にはまだ赤すらなくて
星はまだ起きたがらなくて
息するように高速を挟んで
街は青と風に身を任せて
誘導灯は知れず仕事で
清掃工場の煙突が光って
通りを行くのは一人いて
交わらない人生がふと浮かんで
生だった食パンをニッとかじって
外の手すりは冷たくて
カフェオレが舌に絡まって
寝癖が夜空に飛び出して
鮮明に広がっていくような気がして
ジャムの隠し味が分かった気がして
時計が部屋の時を進めていて
外の時間は止まっていて
テレビは届かなくて
通りのミラーは見えないものを映していて
星が一つずつ去って行って
なんにもなくて 全てがあって
もう一度寝てしまいたくて
これを夢にして目覚めたくて
目はとっくに覚めていて
目覚ましはその役目を終えていて
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