第9話【マルゼン】にて……
その日【ダザイ】と一行(パーティー)はデパートにある武器屋に来ていた。武器と言っても南部拳銃や猟銃やナイフといった軽装備の品だけしかなかった。
拳銃を試射したのであったが……
ズバンァン! ズバンァン!
と南部拳銃を射つのだが。
「うひぁ!? うきょっ!?」
と脅える始末なのだからしょうがない。
仕方ないと商品の日本刀をすらりと抜き取る【オダサク】
キエエエィ!
と斬りかかるとスパッと丸太がスパッと斬れるのだ。
「この調子でやってみな!」
と【オダサク】
「凄いな……あんた……向こうでこんな才能があるとはしらなんだ……」
と言う【ダザイ】
昨日実は一行(パーティー)は【ダザイ】から向こうの話を聞いていたのであった。自分達は日本という国の大正、昭和と呼ばれる時代に生きていたと言うこと、自分達は文士と呼ばれる小説家や詩人や歌人であったこと、何よりも文明がこっちの世界よりも発達していた等の事を話したのであった。
そして、【織田作之助】は33歳で死に【中原中也】は30歳で死ぬことを告げられたのであった。
「ゲッ……今年死ぬことになるじゃん」
と顔を強張らせる2人なのであった。
「キエーーーッ!!!」
と日本刀で斬りかかる【ダザイ】なのであったが……
「あれっ! あれれっ!」
と途中で刺さったままになってしまったのであった。
「戦闘能力なし……」
……か。
と言うわけでこの男のスキルを頼るしかなさそうだ……
と肩を落とす一行(パーティー)なのだった。
そして……【アンゴ】は魔法の杖
【オダサク】はデリンジャー(44マグナム弾)の弾を大量に買い。そして【ナカハラ】は巨大なナイフを2本買い。【エイコー】はごっついメリケンサックを買い……そして、【ダザイ】は大量の食料品を持たさせる形で外に出た。
「ムヒョヒョ……ウヒョウヒョ」
と気味の悪い声を立てて一行(パーティー)とスレ違った男がいたのだった。
【ダザイ】はその男の姿を認めたのであった。
ゴリラのようなガッシリとした体格の男だった。
(はて、何処かで見たような……)
頭を傾げる【ダザイ】なのであった。。
「いいだろう【ダザイ】」
眼を光らせながら抜刀する【ナカハラ】だった。白昼の公然でだ……
「誰だ!? こいつに酒を飲ませたやつ」
聞く【アンゴ】どうやらへそくりで買ったらしかった。
「そーれー!ゆやゆよーん!」
奇妙な擬音を口走りながら【ダザイ】に斬りかかるのだ……
「おい、そこらへんで止めておけ」
「うけけけけ……うきききき……」
目が血走っている。
「ゆやーん! ゆよーーん!ゆやゆよーん」
言いながら【ダザイ】に斬りかかって来るのだから仕方がない。
「こら、やめんか!」
【エイコー】が止めにはいるのだが……
「むっきー放せ! 放せ!」
暴れだす始末であった。
周りには人だかりが出来ている。
「ムヒョッ……ムヒョッムヒョヒョッ……」
件のゴリラ男がデパートから出てくるのが見えた。
【エイコー】が思いっきり背負い投げを食らわせると……
「わかった、おめぇは強ぇえ……」
やっとの事で観念した【ナカハラ】であったが……
ズドォオオオオオオオオン!!!
デパートの内部が大爆発したのであった。
「なんだ!? なんだ!? こりゃあ……」
一気に酔いが覚めてしまう【ナカハラ】なのであった。
その様子を陰でニヤつきながら笑っている男が一人いた。
梶井基次郎=【モトジロー】であった。
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