後ろから声

眼鏡をかけて右手を見つめる。赤黒い点は出血ではなく、肌の上部に浮き出た染みのように見えた。押しても痛くない。


「赤い子だーれだ」


後ろから声が聞こえて、振り返る。誰もいない。ベッドには昨晩拾ったかえっこ日記が置いてあった。

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