十一.明かされる真実(3/3)
ミリヤより血筋は劣るものの、当代随一の〈クランツ〉の達人であり、国防や治安維持に関わる重要な地位を歴任してきたウッラ・フォーゲルストレーム。彼女はミリヤの提案には数々の穴が存在すると指摘した上で、これよりも遥かに「賢い」選択があると主張した。
『不都合な情報は隠しつつ、バージェス討伐のための技術や人員の供出と引き換えに、地球の資源を提供するよう要求するのです。このやり方ならば人的損失も無い上に、長期に渡って安定した供給を得ることが可能となりましょう――』
こうして王家直属の精鋭部隊を託されたウッラは、見事な手腕で地球人との友好関係を構築することに成功し、深刻な資源不足と人口減少に陥っていたミアプラに絶大な恩恵をもたらしたのだった。
一方のミリヤはというと、バージェス制御の研究が実は未完成であったことや、地球の文明規模の見積もりが甘かったことなどが次々と判明したことにより失脚、更には家禄を減らされることになってしまう。
「ええ、そうよ! あんたの母親が余計な
エレミヤは般若の形相になってツルツルとした頭部を掻きむしると、憎々しげに俺たちを睨みつけた。
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