社畜 4級の中ボス戦

四階層に中ボスが居る

中ボスが倒されてから2ヶ月は経っている

なのでもうリポップしている

階段を降りてる最中に中ボスについての情報を共有する


「どんな魔物なんだ?」

「巨大なミイラらしいです。包帯が固く移動速度は遅いですが一撃一撃が重いので注意、特に包帯での攻撃が厄介で包帯は切っても燃やしても再生する、隙間を狙って攻撃が基本になりますがかなり時間がかかる、もし短期戦を望むのなら突破力の高い異能や能力で畳み掛けるが良い」

「つまり鶏君だ。炎で焼き払えばいい」

「なるほど」


手のひらに炎を集めて圧縮する


「包帯は再生するので気をつけてください」

「限定再生持ちか。成程、溜めてから行くか」

「溜まったら教えてください」

「分かった」


初手炎を叩き込む

階段で準備を整える


「溜まった」

「よし行こう」


階段を降り切る

地図に書かれている通りの魔物が居た


『でけぇ』

『でっか』

『これが中ボス、存在感だけなら主でいいでしょ』

『分かる』


3人に気づくと包帯を伸ばして攻撃を仕掛けてくる


「鎖よ縛って!」


包帯と腕を拘束する

数秒拘束できる

炎を放つ、魔物の眼前で爆発し炎が魔物を包んでいく


『ファイアー』

『命中した倒せるんじゃね!?』

『まだ油断出来ねぇだろ』

『包帯は再生するって言ってたからな、本体を焼けなきゃ意味が無い』

『包帯だけとはいえ再生するのは厄介だな』


魔物は叫びながら包帯を振り回す


「ヤバっ」

「2人とも下がって」


蓮二が前に立ち炎で包帯の攻撃を防ぐ

防ぎながらも炎で攻撃を仕掛ける


「支援します」


風の短剣で風を操り炎に風を混ぜて風の速度で炎が魔物に叩き込まれる


『おぉ風』

『風で炎の速度を高めたのか』

『考えたな』

『良い使い方をする』

『頑張れー』

『がんばれー』


「これは私の出番は無いな。まぁ鶏君の実績積みだしむしろ良いか。鶏君火力足りてないよー」


燃えている包帯を脱ぎ捨てる、魔物は黒いモヤに包まれている

そして新しく包帯を再生させる


「させるか」


炎を放とうとするが脱ぎ捨てられた包帯が襲いかかってくる

(まじか)

炎と剣で包帯を捌く

包帯は簡単に切れるが燃えきらない

燃やせはするが炎に耐性があるのだ

そのため包帯に包まれた本体はノーダメージ


『炎に耐性あるのか?』

『ありそうだな』

『炎通じづらいのかな?』

『炎は異能の中でも多いから耐性もちは普通に居そう。ニワトリ君レベルの炎でも苦戦するって相当な気はする』

『ニワトリファイアー』

『なら剣でかな』

『ニワトリ君剣でも戦えるしね』


「そんなこと書いては無いですが……まぁありそうですね。炎が効きづらいかもしれません」

「あぁなるほど、それは厄介だね!」


炎を防御に回して剣で包帯を切り裂く


「私の出番だな」


一鬼も蓮二のように剣で包帯を切り裂いていく


「突っ込むぞ」

「了解」


炎の刀を作り出して突っ込む

2人は襲いかかる包帯を切り裂いていく

一部の包帯は風によって弾かれ鎖に拘束される

炎の刀を包帯に振るう、燃やすだけではなく焼き斬る

しかし、包帯に防がれる


『炎の刀もダメなのか』

『マジで炎は無理っぽいな』

『一応本体には通じるんじゃない?』

『どうだろ』

『通じそうだけど包帯があるからなぁ』


「ダメか」

「あくまで炎だからね……剣の能力は使う?」

「少し貯めておいてありますが出来れば使いたくは無いです」

「その方がいい」


血を使う能力、事前に少しだけ血を貯めておいたが1回斬撃を放つ分しか無い

多用すると貧血になってしまう、戦闘中の貧血は余りにも危険

せめて使うなら主で使いたい


「私は右を」

「なら左を」


2人は足を狙う

包帯の隙間に剣を突き立て切り裂く

何ヶ所かある隙間に何度も叩き込む

魔物は足を上げて踏みつけようとするが予備動作が見極めやすく簡単に避けられる


『がんばれー』

『行け~』

『ファイアー』

『ゴーゴー』


蓮二は炎を放って包帯を燃やす

ダメージはないにしろ燃やせば少しは隙間が増える

剣を突き刺す

本体に再生能力は無い

このまま足を切ればいずれ立てなくなり倒れる


「こっちも忘れないで欲しいな!」


天音は何度も風を放つ

攻撃力は無くとも魔物にとってかなりウザイ

包帯による攻撃は短剣と剣で捌く

氷の礫も飛ばして攻撃する


『天音ちゃん無理しないでねー』

『すげぇ上手く捌いてるな』

『天音ちゃんかなり成長してる』

『護られてるだけじゃ終わらない、それが探索者天音ちゃんだ!』

『距離とって攻撃することで包帯を引き付けてるから2人の負担がだいぶ減ってる』

『頑張れー!』


足の限界が来た魔物は前に倒れる

2人は足から離れて左右の腕を斬る

剣では頭には若干届かない

頭目掛けて炎を放つ

地面スレスレに包帯で振るう

2人はジャンプして回避する

包帯が伸びて襲いかかってくる

蓮二は炎で防御して防ぐ

一鬼は剣で両断する


「この程度か?」

「すぐ終わらせる」


腕も何度も切り裂くと魔物は倒れ込む

2人は頭に剣を突き立て勢いよく切り上げる

魔物は断末魔を放つ

3人は思わず耳を塞ぐ

魔物は断末魔を上げながら消滅していき魔石だけを落とす


『耳がァ』

『鼓膜破れた』

『耳がァァ』

『いてぇ』

『倒した!』

『おぉ、3人ともすげぇ』

『異能者って異能頼りになるのに異能なしでも充分戦えるの凄いな』

『それもニワトリ君はあの剣の能力も使ってないしな』


「あれ?」

「あぁ中ボスが素材を確定で落とすのは最初だけだ後は低確率」

「あぁ成程」

「しっかし、時間かかったなぁ」

「まさか炎に耐性があるとは思わなかった」

「驚いたなぁ。書いててくれりゃ良かったのに」

「耐性があるなんて分からなかったんだろうな。炎の異能者が居ないと分からないし」

「まぁ多いと言っても異能者自体はそんな多くないしね」

「お疲れ様です。休憩してから行きましょうか」

「だな」

「分かった。ただ警戒はしておこう」

「はい」

「あぁそうだな、奴のような魔物が出てこないとも限らねぇからな」


3人は休憩をする

水を飲むなどして体力を回復させる

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