第53話 亡骸を調べる
俺はコハルの側に行くと、コハルは澄ました表情で俺に話し始める。
「スズヤ!」
「ちょっと、これ(亡骸)にイスを唱えてよ!!」
「……イス?」
「別に良いけど……もう、とうの昔にフウゴルは死んでいるよ??」
俺は疑問を感じた表情でコハルに話す。
でも、コハルは表情を変えずに俺へ言葉を続ける。
「良いから! 早く!!」
「スズヤはこれにイスを唱える!!」
「分かったよ……コハルさん(汗)」
コハルは急かす口調で言うから、俺は渋々の表情でコハルに返事をする。
俺は澄ました表情で、亡骸に『イス』を唱え始める。
「イス!」
『ビュオォォォーーー』
『イス』は吹雪魔法で有り、魔法で局地吹雪を作りだし、本来は相手を凍結死させる魔法で有る。
吹雪なので、亡骸周囲には雪が積もり始める。
唱えた魔法が切れる頃には、亡骸周囲には数センチ以上の積雪が出来ていた。
すると、コハルは口を開いて、亡骸に向けて火炎放射を急に始める。
『ブッ、ゴオォォォーーー』
(何をやっているんだ。コハルの奴は……)
(プレートアーマーの耐久試験でもしているのか!?)
亡骸に積もった雪は、コハルの火炎放射で水に成って、亡骸の周囲を濡らし始める。
その時に少しで有るが、
「…………」
『さす、さす、―――』
『カン、カン、―――』
その後。コハルは尻尾を使って、プレートアーマーを触ったり、叩いたりし始める?
亡骸のプレートアーマー何か調べてどうするのだ!?
「やっぱりね……」
調査を終えたコハルは『案の定』の表情で呟く?
俺は当然気に成るので、コハルに尋ねる表情で聞き始める。
「何が、やっぱりなんです。コハルさん?」
「……スズヤに言って分かるかは知らないけど、このプレートアーマー。
「別名。SUSプレートアーマー」
コハルは、困った微笑み表情で俺に話す。
SUS……聞いた事有る名称だ……
(まさか……ステンレスの意味か!)
(フウゴルはステンレス製の、プレートアーマーを装着(装備)していた!!)
俺が心の中で感じていると、コハルは困った表情で勝手に話し始める。
「SUSプレートアーマーでは、鋼の剣ではどんなに頑張っても切れない訳だ///」
「スズヤが苦戦するのも当然だし、ブランドの魔法剣程度では無意味に近い!」
「熱伝導も鉄より伝わりにくいから、ブランド程度ではほぼノーダメージだからね(汗)」
「私の火炎攻撃(放射)は熱量が有るけど、フウゴルに熱が伝わる前に私へ突進して、首をはねられる可能性は十分に有っただろう……」
「フウゴルが何処で入手したか知らないけど、SUSプレートアーマーを着ていたとは…!」
「コハルさん!」
「ステンレス製のプレートアーマーは、メルメーサ王国には無いのですか?」
俺は尋ねる表情でコハルに聞く。
コハルは『どうしようね…』の表情で、俺からの質問に答える。
「王国では、SUSプレートアーマーは製造していない。コストも掛かるし、大量生産には向いていない」
「
「問題はフウゴルが、SUSプレートアーマーを何処で入手したのかだけど、この防具は基本、表上に出る防具では無い!」
「さっき言った様に王
「…………」
(そうすると……フウゴルは何処かの国から盗んだのか、王を殺害して奪ったかに成るのだけど……有り得ると言えば有り得るか……)
(世界情報なんて、この異世界では伝書鳩や人伝が中心だろうし、都合の悪い出来事は、どの世界でも隠蔽する)
「一応……これも、王国城に搬送させておくか!」
「このSUSプレートアーマーが、何処の国かも調べないと行けないし…」
「アスの知り合いだから、神父にも見せて上げないとな……」
「神父の事だから墓地に埋葬するのだろうな。人間の裏切り者でも……///」
コハルは微妙な表情で呟いている。コハルの言葉からして、神父は人情の有る人なんだろう!
俺が前世界で尊敬した、とある方の様に……
フウゴルが事実上。一般には出回らないSUSプレートアーマーを装着していた。
普通は、起こらない出来事なんだろう……フウゴルがそれだけ、ずば抜けた才能の持ち主で有ったのか?
最初の中ボスでこれなんだから、今後の中ボスも、フウゴル以上の人間や魔物が出て来るのか??
……
コハルのフウゴル現場検証は終わり、俺は一人で有ったが、拾えるタングステン鉱石の採取を終える。
アスはあの状態だし、リンはアスの心のケアをしているから、リンに手伝って貰う事も出来なかった。
鉱石の採取本来。ダイナマイトやツルハシ等が必須だが、この辺も異世界らしい展開だ!
「うん!」
「この量が有れば、王者の剣は鍛造出来るでしょう!♪」
コハルは小山と成った、タングステン鉱石の山を見ながら、笑顔で一人しゃべりをする。
「テレポリエタ タングステン鉱石 王国城 武器製造部へ♪』
その後のコハルは笑顔で魔法を唱えて、タングステン鉱石を王国城に搬送させる。
その後はフウゴルも、コハルの魔法でコハルの部屋に搬送させていた。
行き成りフウゴルを、王室とかに送っても王がパニックに成るだけで有る///
タングステン鉱石とフウゴルの移動を終えたコハルは、困った笑顔で俺に話し始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます