仮

@satiate

7月2日蝉時雨が耳を打ち幻聴すら聞こえてきそうなそんな日に時雨碧壬はただ呆然と、燦々爛々打ちつける日差しはどこまでも熱くって目と鼻の先にはカゲロウが今も蠢くそんな日に、目の前の少女、僕には時雨碧壬にはそのくらいの認識しかなかった、だけれどその目と鼻の先よりも近く、凍るような刺すような冷たいようなそんな一瞬は、そんな一瞬でも自分を超現実的（不可解）な世界へ絆すためには十分すぎるくらいの縁だった

雨上がり、虹すら霞むそんな日に僕は岐路についていた、その日は夏とゆうこともあり、毎年のように更新される世界各地の暑さの最新記録に肖るように僕の地域でもその暑さは僕の眼の中に陽炎（かげろう）を映し出していた、揺れる景色の中聞こえてくる蝉時雨、夏の暑さを帯びたアスファルト、自分の顔からは幾度となく汗が滴り、思わず飲んだ唾を反芻する。

「はぁ゛、、、、夏ってこんな暑かったけかぁ〜？、、」

ふと地面に死んでいる蝉を横目にそんなことを呟やいた、今にでもこの蝉のように地面に突っ伏したいところではあるが如何せんこのアスファルトの熱気から察するにとんでもない悪路人の火に憑かれているらしい、

「ハァ、、マジでこの暑さわなんなんだァ〜、、、もうここまできたら嫌がらせだろ、、、」

そんな愚痴をこぼしながら少し影のかかった袋小路に身をすすめる、強い分補給をするためだ袋小路のちょっと影のかかった壁によっかかりながら手提げの中にある水筒を器用に片手で開けて念願の水分を飲もうとした時、何か違和感に気づき徐に視界を下に落とした、

ツーーーーーーーーーーーーーー

突然脚を伝うとても冷たい感覚、きっと水筒の水が溢れたのだろう、だがそんなつま先の冷たさなんてどうでも良くなる程、僕はその光景に目を奪われていた、ここは白昼夢なのだろうか？などと思ってしまう光景そこには白色のワンピース？をきた少し汚れた幼女がだらしなく倒れていた

「ん。。。。？って！いやいやこんな夏に人が倒れている！？しかもこんな幼女が！？熱中症で倒れた！？だとしたら病院！、、でも今電話なんて持ってないし、、、そ、そうだ！」

僕は思いついたようにストックしておいた氷水と氷水同様汗拭きタオルと称したタオルを勢いよくド○エモ○の如しスピード感で取り出し、手提げバックから取り出したタオルを筒状に形をつけて氷水の氷を水筒から取り出して、氷をタオルの中に入れて簡易的な保冷剤もどきを作り少女の首や脇の下、股関節、首の後ろ、足の関節に取り付けた、つけてる途中犯罪臭がペトリコールに混じりながらとても背徳的な雰囲気を漂わせていた、自分ものこの少女には本当に申し訳ないと思う、汚れてはいるものの綺麗な足同様黒ずんでいるが綺麗な指先、寝ていても整って見える顔したから見ても美しい、何より白味がかった髪なんだか触るたびに滑って吸い込まれるようだ、なんだか無性に撫でてしまう、か、可愛い、別にそんな趣味があるわけではないがなんとゆうかとても、、、いやいや、待て待てそんなことより先にやることがあるだろうが！。

そんなことを思いつつもっと撫でたいと言う気持ちを抑えて起こしてみることにした、

「お、お〜い、大丈夫か〜？、、、、、、、返事なし、、か。。」

言葉は一方通行

「う、う〜む、でもこれからどうしたものだろうか、家に連れてくって言ってもなんだかな〜でもこのまま置いてくのも気がひけるし、、、、」

僕は再び帰路に着いた、あの後あの少女がどうなったのかは知らない、僕は一人暮らしだから家に入れても困らないけど、高校生の一人暮らしだ僕一人養うので手一杯、それに少しなんだか苦しそうだったから水も飲ませてやった、少し彼女のやけに長い剣士に指を切ってしまったがこのぐらいなんてことないからきっと大丈夫だ、身柄も交番に運び引き取ってもらった、倒れていたから運んだと言ったらなんだか小難しい書類を並べられたが、とりあえず自分の答えられる範囲で書いて交番を後にした、そして僕はまた帰路に着いたのだ、ところであの少女はなんだったのだろう？捨て子？迷子？はたまた、、、、、僕はそんなことを考えながら岐路の先へ進んだ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　この冷たさは何なのだろうか？