第4話 また、逢えると思うんだ


「ね、笑わないで聞いてくれる?」


 君の気持ちが、私を好きって言ってくれたあの頃のままならさ。ここに、君を好きな私がいるでしょ?


「私は、さ?」


 好きな人同士は、またいつかきっと出逢えると思ってるんだ。


 死が、時間が、距離が。

 二人をどんなに離れ離れにしても。


 絶対に逢えないなんて事、ないと思うんだ。


「それに、だよ?」


 私が君を探しに行けば、もっと確率が上がるでしょ?

 

 絶対。


 絶対に。


 君に向かって、いつだって歩き続けるから。

 手を伸ばし続けるから。


「もし、ふさふさ真っ黒のポニテがちらり、と見えたらそれは私だから、立ち止まってくれる?」

 

 そしたら、今度は私から告白する!


 ほら、また逢えた! って。

 言った通りでしょ? って。

 

 逢いたかったよって。

 やっぱり大好きだよって。


 君の彼女にして下さいって。

 ダメですか? って。

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