俳句124:秋風に鳶の下降やカレーパン

秋風に鳶の下降やカレーパン

あきかぜにとびのかこうやかれーぱん


季語:秋風


 これはNHK俳句に投句したもの。


 秋風も、暑さが和らいだ風もあれば、寒さを感じる風もあり幅が広い。その中でも、これは小さい頃の思い出。


 秋風のせいで、鳶にカレーパンをさらわれた!


 海沿いに住んでいたので、上空を旋回する鳶を良く見かけた。親からは、獲物を探して旋回しているから気を付けろと言われていたが、まさかそれがカレーパンだとは思わなかった。


 自転車に乗りながら、食べていたカレーパン。秋風が運んだカレーパンの匂いは、私からカレーパンを奪った。私の頬に掠り傷を残して、鳶とともに消えたカレーパン。

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