スキルなしの俺は努力して生き残る。

笑顔の傘

女神の気まぐれ

『こんにちは人類の皆!私は可愛い女神様だぞ!

 今日からこの地球は私の手によって改変されてファンタジーの世界になります!明日には世界中にダンジョンができるわよ!イェーイ!パチパチ〜!

 それと同時に貴方達にスキルを一人一つずつプレゼントするわ。それでダンジョンを攻略しなさい!そしてダンジョンの底まで来れたら私が一つ願いを叶えるわ!ふざけた願い事言ったらその場で跡形もなく消すけどね!

 …え?なんでこんな事をするのかだって?もちろん私の暇つぶしよ。だって神様の仕事なんて貴方達を見守るだけだから暇で暇でしょうがないのよ。

 私は女神なの。それも地球にダンジョンを創り出して人にスキルを与える事が出来るほどの。だから貴方達人類は神である私を楽しませて。そしてダンジョンの底にいる私の元へ来なさい。

 じゃあね。貴方達が次に私の声を聞く時は誰かが私の所に辿り着いた時と私がこの改変に飽きて別の改変をする時よ。』

 

 その声が全人類の頭の中に響いて約一年が経った。冒険者と言う職業ができギルドも作られた。

 

 そして人類の中で唯一スキルを貰えなかった俺は世界にダンジョンが出来てすぐに仕事を理不尽な理由でクビになり一人で危険なダンジョンへと潜っていた。

 

 これも生活費を稼ぐ為である。そんな俺を馬鹿にする奴もいるが俺は気にしない。俺にはスキルが無くとも、仲間が居なくとも、この『努力』がある。

 

 俺の名前は『空風独陸(くうふう どくりく)』。スキルも無い仲間もいない、努力しなくても簡単に強くなれるスキル持ちには理解されない、そんな努力をして生きている男だ。

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