カエデとエクレア
「さて、、、何話す?」
アリアが居なくなった空間でカエデはそう切り出した
「はぁ?」
「いや、前に会った時はあんまり話せなかったから何か話したいなんて思って」
「、、、好きな食べ物でも話す?」
「私は納豆っていう腐った豆が好きだな」
「、、、美味しいのか?それ以前に食べて大丈夫なの?」
カエデの答えにエクレアはそう心配そうに問う
「美味しいから好きなんだし、食べて大丈夫だから今ここに居るんだよ」
「それもそうだな、、、ヤマトにも販路伸ばそうと思ってたけど納豆か、、、一回食べてみようかな」
しかし商人魂のあるエクレアはそう答えた
「え、、、ヤマトに手を出さないでくれないか?」
その答えにカエデは心底嫌そうな顔をする
「そんな顔しないでよ、、、」
エクレアが悲しそうにそう言うが
「何人間みたいな反応してるんだよ。奴隷に薬に武具兵器を無差別に売っぱらうクソ女が」
カエデは心底冷めた目を向ける
「言い方!!」
「間違って無いだろ!」
「、、、確かに」
「なんで私こんなクソ女に友情感じてるんだろ?」
「波長が合うんじゃない?」
「話はなんか理解できるしな、、、否定できない」
「だろ?あ、私が好きな食べ物は野菜よ」
「、、、野菜?」
カエデは困惑する
「ええ。大地の味がして好きなの」
「なるほど、、、そういえばエレボスって今どこにいるんだ?」
ふと共通の友人であるエレボスの名前が挙がる
「ヤマトを出た後エレボスはアーデン魔国へ行ってそれで悪魔契約を本契約に進化せてた後は大罪司教と教祖アリスの全員から襲われたけど逃げたらしいよ」
「そして今エモクロアに居ると、、、そう言えばエクレアってエレボスのことどう思ってるんだ?」
ふとカエデがそう聞くと
「ただの友人だよ?あっちがどう思ってるかは知らないけど」
エクレアはそうあっさりと返した
「、、、へー、アヤメが、、、えっとヤマトの皇帝がエレボスのこと好いててね。婿入りするかもね」
「、、、それは良いじゃない!ヤマトならクソ母親も認めるでしょうし」
しかし次の瞬間にはどこか面白くなさそうな顔をした
「、、、少しは恋心あるよな」
「、、、、、、、、、、、、、箱舟之凍結ノア・ロストコキュートス」
「え?」
ドカン!!!!
赤く染まった顔を真っ青にできそうなほど冷たいブリザードをぶっ放した
「さ、寒い」
カエデは震えていた
「随分と頭が沸いてたから冷やしたのよ」
それを笑顔でエクレアは見る
「クソが、、、ファイヤ」
カエデは指から火を出して暖を取るのであった
「そういえば最近商売の調子はどうなんだ?」
「順調順調!良い感じよ、、、カエデ、私の護衛に就職しない、環境良いよ?」
エクレアがそう勧誘すると
「最初に会った時も言っただろ。私は幼馴染の皇帝を支えるんだって」
カエデはそう返した
「、、、あなたほどの女が仕えるに値する王なの?」
「私ほどの女が命を捧げるに値する王だよ」
エクレアの問いにカエデはそう返した
「ヤマト一回行ってみようかな、、、問題が起こってるらしいからその皇帝様の力を測る良い機会でしょ」
それを聞いてエクレアはヤマトの方角を見る
「嘘偽りない紹介文作ろうか?」
「え?良いの?!」
「エクレアはクズだけど敵対してたり同じクズ以外には優しいからね、、、だったら利用した方が良いでしょ、稀代の大商人様をね」
カエデは憎々しそうに笑みを浮かべてそう言った
「、、、はは!稀代の大商人様がヤマトを豊かにするわよ」
それを聞いてエクレアは心底嬉しそうな顔をした
「それにしてもそんな喜ぶなんてな、、、エクレアなら自力で行けるだろ?」
カエデがそう言うと
「お母さんがカグラさんのことすっごい嫌ってるんだよね」
エクレアは苦笑いしてそう言った
「え?!」
あまりにいきなりの言葉にカエデは驚愕した
「そうなの?!」
「お母さん、クソ母親、、、フレデリカのこと今でも大好きだし、昔はさらに大好きだったらしいのよねー。それで、、、信じられないんだけど、カグラさんが囚われの姫だったフレデリカさんを外の世界に連れ出したらしいんだよね」
エクレアはそう返した
「フレデリカさんが囚われのお姫様、、、どんな冗談だよ」
フレデリカのあの強さを知るカエデは信じられないと言った様子でそう言った
「私も信じられないよ、、、まー、そう言う話があるから一応欲しくてね」
「なるほど、、、それなら用意するよ」
「助かるよ、、、あ、お母さんには秘密でお願いね。カグラさんの名前だすだけで不機嫌になるんだから」
エクレアは辟易した様子でそう言った
「だったらなんで最初私と会った時はあんな優しかったんだ?」
カエデが不思議そうにそう聞くと
「流石に子の世代には手を出さないよあのシスコンは」
エクレアは笑ってそう言った
ドカン!!!!
そしてその瞬間エクレアは光に飲まれた
「それでさっきの爆発音が」
「ええ。驚かしてしまってごめんなさいね」
メーテリアは笑ってそう言う
「お母様もそうだけどみんないざとなったら暴力に走るのなんなんだ?」
それを聞いてカエデは呆れる
「あのクソ侍のことを考えるとついね、、、娘さんの前であいつの話をするのは流石にだから言わないけど、、、まー、2度と顔合わせたく無いわね」
「「、、、」」
「やっぱりセラフ信者にろくなの居ないな」
エテルはそう呟くのであった
ガチャ
「あ゛ー!酷い目にあった」
そんな中食堂にエクレアが入ってきた
「娘にあんな攻撃するなんて何考えてるのよお母さん」
「カグラだったら腕の一本でも落としてるわよ」
「なわけないでしょ」
エクレアがあきれた様子でそう言い
「流石にそこまでお母様は野蛮では無いですよ」
カエデもそう言う
「あら?そうなのね」
「流石にそこまでヤバい親は居ないでしょうね」
「お母さま流石にそれは」
「平和な親は居ないの?」
エテル・マカロン・アリアはメーテリアの過激な考えにあきれる
「指を切り落としてくるだけだ」
「「、、、」」
「昔は腕切り落としてきたんだけど随分と丸くなったのね」
メーテリアはそう言うのであった
「えっと!私たちはエモクロア共和国ってところに行くんだよね?それってどんなな国なの?」
空気を入れ替えようとアリアがそうカエデに聞く
「自然がとても豊かでエルフの女王、、、フレイヤ・ヱンディーが治める大国よ」
「アーデン魔国も手出しを避けている国ですね」
するとカエデとエテルがそう答えた
「そして私たちフレデリカお姉様とクソ侍の師匠さんですね」
「お母様ってフレイヤさんは嫌ってないよね、、、カグラさんと同じようなことしてるのになんで?」
ふとマカロンが不思議そうにそう聞くと
「、、、喧嘩は同レベルでしか起きないのよ。理論武装でボコボコにされちゃって、、、嫌うというかそう言う感情がもうないのよね。ははぁ」
メーテリアは遠い眼をしてそう言った
「お母さんが口で負けるってどれだけ強いの?」
マカロンは戦々恐々していた
「ヤバいわよあの人は、、、本当に」
するとエクレアがそう呟いた
「あら?エクレア、フレイヤさんに会ったことあるの?」
「うん。クソ母親に連れられてね」
「へー。というかフレデリカお姉様の子とクソ母親と呼ぶのははしたないからやめなさい」
メーテリアはそう言うと
「はしたないって理由なんだ。失礼とかそう言うことじゃ無くて」
エクレアは苦笑いでそう言った
「だって事実じゃない」
「だね」
「「はははは」
なんだかんだ仲のいい親子であった
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