覚醒
「っ!」
(2人が消えた)
「完全にレラジェの意識はアリアに向いてる」
(今なら逃げれる、、、アリアのこともあの2人がどうにかするはず)
「そもそも、たかが数日の付き合いの人のために命を張るなんて馬鹿らしい」
カエデは気が付いてしまった アリアとは数日の付き合いだ。恩はあるが命を掛ける理由はないのである
そしてカエデがその場から逃げようとした
({エレボスは数日の付き合いだった貴方のために国を救ってくれたのにか?})
「っ!!!」
しかし脳裏にそんな自分自身の声が響いた
({エレボスは刀を研いでほしいっていう小さなお願いを叶えた後で何の大家も無く国を救ったんだ。なのにお前は逃げるのか?})
(、、、勝てない。犬死になる)
({立派に犬死するのとこのままずるずると怠惰に生きるの、、、どっちが良いの?})
(、、、、、、、、、)
カエデは足を進める
アリアとレラジェの間に
「邪魔だぁぁぁ!どけぇ!!!」
レラジェからはとんでもない憎悪の感情を感じる
常人どころか一流の侍でも恐れおののくことであろう
だが
「我が名はカエデ・サンモンジ!ヤマト皇国五神家が一つサンモンジ家長子にして皇帝アヤメ・ツクヨミの一の友!我が三門から成りし不動の構えはいかなる害からも守る物を守る!来い!!狂いし考えを子供に押し付ける悪母よ!!」
覚悟を決めたカエデにはもはや恐怖などない
「ぐがぁぁぁ!ハンティング・キル!!!」
ドン ドン ドン
無数の矢がカエデに襲い掛かる
「はっ!」
そしてそれをカエデは切り落とそうとする
(死んでもアリアだけは守る!!)
そんな命を懸けた覚悟を持って
「ジャッジメント・インフェルノ」
ドカン!!!
「え?」
しかしカエデが矢を切り落とす前に横から発せられた煉獄の炎によって全ての矢が燃え尽きった
「カエデ・サンモンジ、、、想像以上の馬鹿だな」
そう言いながら一人の銀髪の美しい女性が現れた
「だけど、、、とてもかっこよかったよ。まるであの時のアリス様みたいに」
そして女性は笑顔でそう言うのであった
「誰だぁぁぁ!!」
レラジェがそう叫ぶと
「黙れ」
女はそう言った それだけで
「っ!!!」
レラジェの動きが止まった 魔法だろうか?いやカエデは理解したこれは女の威圧によるものだと
「貴方は?」
「僕は、、、そうね、ただの旅人かな」
カエデの問いに女性はそう返した
「にしても酷い傷ね、、、吸血鬼の僕の血のませて回復させても良いんだけど今は先にあの女を処刑してしまうから待っててちょうだい」
そう言うと女はレイピアを抜くのであった
「さて」
女はレイピアを構える
「どけぇぇぇ!」
レラジェは半狂乱で女に襲い掛かる
「
鞭槍が女に襲い掛かる
「はっ!」
ガキン
それを女は弾き飛ばした
「ヘル・アリス・ストライク」
そしてお返しとばかりに
ドカン!!!
「がぁぁぁ!」
横腹を吹き飛ばした
「っ!」
(炎の砲撃?!炎は熱量が上がると白くなる、、、それでほぼ透明までもっていったのか?!)
カエデは女のやった技に驚愕する
「というか?!」
(レラジェの魔力量は5000万越えまで跳ね上がってるのにこの人、、、)
「魔力量6500万?魔解や霊解、、、神聖術式の奥義っていわれてる神聖解放も使ってる様子はないのに、、、どうなって」
女の魔力量自体もおかしいがそれを素で出していることに驚愕する
「何者なの?」
カエデは目の前の女の正体に困惑する
「はー、ちょっとした休暇のつもりで来たのにこんな面倒ごとに巻き込まれるなんてね」
女はこの状況にため息をついている
しかし
「でも、こんな罪人を潰せるなんてある意味運が良かったかもね、、、憤怒の鉄槌ならる断罪の鉄槌事件だな。僕の評価も上がるだろうし、、、これで少しはあいつより私の方が優秀だと認めてくれると良いんだけど」
この状況になにか希望を持っているようだ
「ってことで、、、もう潰すか。ジャッジメント・ドリームエンド!」
ドカン!!!
魔法砲がレラジェに命中する
「なんて威力なんだ」
そのあまりの威力にカエデは開いた口が塞がらない
「、、、芯を外したか」
しかし女はそう呟いた
「がぁぁぁ、、、」
「っ!生きてる?!」
レラジェは生きていた
「あ、あれを食らって生きてるってどんだけ化け物化したんだ?!」
「それもあるだろうけど権能だね、、、千里鑑定眼。あの人の劣化版だな。まー、元がすごすぎて劣化版の千里鑑定眼でもやばいんだけど」
女は懐かしいという感情とめんどくさいという感情がこもった声でそう言う
「まー、次で終わりだね」
レラジェはもうボロボロだ もう一度今の技が決まれば確実に死ぬだろう
「ジャッジメント・ド
そしてトドメを刺そうとしたその瞬間
ゾクッ!!
「「っ!!」」
カエデと女の後ろからとんでもない気配を感じた
いや魔力や殺気は女やレラジェに比べれば優しいものだ しかし絶対的な何かを感じるのである
そしてその出どころは
「アリア?」
アリアからであった
「この気配は、、、まさか」
女はアリアから発せられる気配に心当たりがあるようだ
「っ、、、」
「アリア」
アリアが口から声を漏らす
「みんなを助けるんだ」
そして立ち上がったアリアの眼には
「花の紋章?」
花の紋章が刻まれていた
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