第26話 新たなスキルは何にする?

『今日の配信は盛り上がったねぇ。妖精たちは仲良しな姿を見たいんだね。今度はジェイデンやジュリアも登場させちゃおうかな? にしし』


 配信を終えたロビンが、ニヨニヨと笑いながらで次の配信の事を話している。

 アルビダとリリーローズの録画配信に、妖精たちの食いつきが良かったのがよほど嬉しかたのだろう。


「ロビンったら……いつの間に撮っていたんです? わたくしったら……あんなにも赤い顔をしていたんですね。少し恥ずかしいですわ」


 アルビダが両手を頬に当て恥ずかしそうに身悶えている。そんな姿を見てロビンはというとドヤ顔で答える。


『それが良いんじゃないか! それこそ【尊い】【推せる】んだよ!』

「えっ、ええと……ロビン? とうと…? 何を言ってますの?」


 ロビンの言っている言葉の意味がわからず、戸惑うアルビダに対し、自分の顎を上にあげ得意げに見下ろす。


『まぁ、お子ちゃまのアビィにはまだまだ早かったかな?』

「むっ、なんだか馬鹿にされているようですわ」


 ロビンの態度と言葉に、アルビダは口をぷくっと膨らませた。


『まぁまぁ、アビィ? 今日の配信でスパチャポイントが貯まったみたいだから、新しいスキルと交換できるよ! ねっ、嬉しいでしょ? 喜んで』


 口を膨らますアビィに対して慌ててロビンは話を変えた。


「もう新しいスキルと交換できますの!?」


 ———新しいスキル……何があるのでしょう?


 アルビダはワクワクしながらスキル交換の画面を開く。



—————————————————————————————

【ポイントの交換】


今のポイントで交換できるスキルはこの四つです。

▶︎心レベルアップ

▶︎鑑定レベルアップ

▶︎水魔法

▶︎植物

—————————————————————————————


 ———鑑定がレベルアップできるようになってますわ。この新たな植物……とはどんなスキルなんでしょう? 少し気になります。う〜ん……心と鑑定のレベルアップも良いし……。


『アビィ、交換したいスキルは決まった?』

「ええと……ちょっと悩んでまして……」

『何と悩んでるの?』

「新しいスキルにするかレベルアップさせるかで悩んでいます」

『う〜ん。なるほどね。じゃあさ、こんなのはどう? 目を閉じて運まかせで選ぶんだよ』


 ロビンがニマニマしながら適当なことを言い出した。どうやらこの状況を楽しんでいるようだ。まぁロビンからすると、どれを選んでも失敗がないと思っているからなのだが。


 そう言われたアルビダは、本当に目を閉じ運まかせで決めようとしている。


 ———だって心のスキルも選ぶはずではなかったのに、結果一番初めに選んで良かったと思いました。だから今回もきっと、今のわたくしに必要なスキルが選べるはず。


「押しますわ!」


 アルビダは目を閉じて画面を押した。

 ……選んだスキルは?


『ふうん……【心レベルアップ】と【植物】を選んだんだね』

「え? 二つ?」


 ロビンが二つ選んだとの言葉に、目をぱちくりさせている。


『どうやらポイントが多く貯まっていたみたいで、二つも交換できたみたいだよ』

「そんなこともあるのですか!?」

『みたいだね……植物のスキルかぁ、どんなスキルなのか楽しみだね』

「はい!」


 ———まさか二つもスキルを得ることができるとは思いませんでした。心のスキルがレベルアップすればどうなるのでしょう? 今でさえ十分気持ちがわかりますのに。これ以上とか……!?


 アルビダは心のスキルがレベルアップすれば、どんなことが起きるのだろうと……少しドキドキしているようだ。


『植物のスキルは実際何かの植物に使って見ると分かるかもだね』


 ロビンが何かの植物……と言うと、アルビダはすかさず「薔薇がいいですわ」と答えたので、二人でどんな力があるスキルなのか、この後庭園にて試して見ることにした。



★★★


さてさて、植物はどんなスキルなのかな?


アルビダ「植物スキル……誰かの役に立つスキルだといいですね」

ロビン『う〜ん。僕は面白いスキルだといいなぁ』

アルビダ「妖精さん素敵なスキルをありがとうございます! これからも★★★スパチャお待ちしております!」

ロビン『……アビィ、 どんどんおねだりが上手くなってるね』



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