リモート殺人(短編)
アルマダ
第1話 死体
カタカタ、カタカタ、カタカタカタ...カチ。
...ブワァン
ピーーー、ピーーー、ピ、ピ、ピピ。
「ん?うーーん、、ぐっ、、うぐっ、、ゔ!!うわぁぁぁぁっ!!あ゛あ゛あ゛ああぁぁぁぁ!!うおぉぉぉぉぉぉぉ!!......。。。」
ピーーー、ピーーー、ピピ、ピーーーー。
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≫いや~、最近寒くなってきましたが、いかがお過ごしですか?
♪♪♪
≫……それではそろそろ始めていきましょう。
(SE)♪♪♪
≫誰でも気軽に楽しめる「日本のうた・俳句の世界」。あなたの言葉で彩って。この番組は俳句共有サービス、俳句の世界の提供でお送りします。
ピーーー、ピーー。
≫改めましてこんにちは。FMヨコハマ、ただいまの時間は神奈川出身アーティストの音楽をたどる、、
ポチ。
ラジオを消した。もうすぐ現場に着く。にしてもこんな時間に呼び出しとは。
空はすでに暗く、道路は帰宅ラッシュの真っただ中である。場所は横浜市中区、本牧通り沿いのマンションである。
現場にはすでに上司や同僚が駆けつけていた。どうやら数時間前に、近くの部屋から不可解な機械音と喚き声が聞こえたという通報が入ったらしい。駆けつけた警察官が部屋に入ると死体が見つかったということだ。
「中野警部、ただいま参りました。状況は?」
「おう、坂田くんか。ご遺体は中里誠司、35歳独身の男性。しかしな、殺人ではないようだ。密室だし凶器も指紋も見つからない。さらには遺体に目立った傷が見当たらないときた。」
「殺人ではない...か、事故死ということでしょうか。」
「まあ、病死とみた方がよさそうだな、死因はまだ分からないが。」
「薬による殺人という可能性はありませんか?」
「いや、鑑識が部屋中を調査しているが、そういったものの痕跡はないようだ。」
「しかし、不可解な機械音と喚き声が聞こえたという証言は...」
「機械の故障かなんかだろ、絶命するときに苦しくて喚いただけじゃないか?疑り深いのもいいが、部署に迷惑をかけるなよ?これはおそらく病死で処理されるだろう。何もおかしなことじゃない。」
「そうですか...分かりました。」
部屋と遺体の状況からして、少なくとも他殺はありえないだろう。しかし何か引っかかるものがあった。不可解な機械音に喚き声...
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