第20話

俺は昼は宮さんに冤罪を掛けられて地獄のような時間だったけど、今の方がきつい。


「・・・」


編み直して貰ったマフラーがボロボロになっている。


「あ、優ごめんね」


そして、花がそれを踏みつける。


「花、辞めて。それは大切な」


「下の名前で呼ばないでくれる。不愉快だよ。あとほんと、クラスメイトの言う通りだよ。こんなの買うくらいなら、」


「ゆ、ゆう!!」


先生が急いで入ってきた。


あと俺のことを呼んでいた??


「優、直ぐに電話に出て!!」


どうしたんだろう・・・それよりマフラー・・・


「分かりました!!」


マフラーは一旦を諦めて走った。走った。


凄く、凄く嫌な予感がした。と言うかそれしか考えられない。

先生がここまで焦って呼んで来る。


俺に緊急なんて、そんな、そんな、そんな


「ゆきぃ、雪ィーー!!!」


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