第1話
彼女の花、小学生からの幼馴染であり中学1年生になって付き合った。
今ではもう3年生にもうすぐ卒業する。
「最近、妹さんばっかで私のこと大切にしてなくない」
花の言う通り、俺は花との時間を全然取れずにいる。
「ごめん、でも本当に今妹といるのが大事な時期だから」
「・・・はぁ、わかったよ。行かないでって言っても行くんでしょ」
「うん、ごめんね」
本当に花には申し訳ないと思ってる。けど今は、
それでも、妹との時間を大事にしたい。
もしかしたらもう、妹には時間がないかも知れないし
ーーーーー
「ゴホっ、ゴホッ」
「大丈夫か??」
「うん、大丈夫だよ。来てくれてありがとうお兄ちゃん」
妹は治らない最近のたまに発令する病に掛かっており、他にも同じような病気の人が居るらしいが、治ってた人は一人も居ない
「俺も来たくて来てるから」
彼女には申し訳ないと思ってる。けどやっぱり、妹との時間も俺には・・・
「・・・お兄ちゃん、今日の学校どうだった??」
「普通だったよ。」
彼女とのやり取りが少しあったけど、花も内心では妹のことを心配してくれている。
たまに妹さんどう??って心配した顔で俺に聞いてくれる。
ただやっぱり彼女としては寂しいところがあるみたいだ。本当に申し訳ない。
「そうなんだ・・・ゴホッ」
咳が止まらないし、最近は増えている。
「そうだ!!昨日ね」
でも、妹の心配ばかり俺がしていると妹もつまらないので、心配を我慢して楽しい話題を出す。
ーーーーー
「おかえりなさい、優」
「ただいま、お母さん」
家に帰ると、母が辛そうにしている。今日も妹の所に行かなくて悲しいのに、無理して妹の治療費の為に頑張って仕事をしている。父は事故で亡くなっているから、母が稼ぐしかない。
出来れば、俺もお母さんの為にも、妹の為にも稼ぎたいが、俺はまだ中学生でバイトがすることが出来ない。
俺は高校は行かないで、中卒で働く予定だったが、お母さんに泣くほど土下座する程説得されて、高校に行くことにした。
早く、高校生になって二人を救ってあげたいと思った。
けど、地獄が始まろうとして居た。
ーーー
彼女視点
優は確かに妹ちゃん大切にしたいのは分かるし、私だって妹ちゃんのことは心配だ。
でも、デートも全然行ってないんだよ。
一ヶ月だよ!!一ヶ月!!
別に私達のデートは服を見たり、街を歩くだけだからお金も使わないデートだ。
なのに、優・・・は、もうシスコンなのも分かる・・・分かるんだけど!!もっと彼女を大切にしてよ!!
ー
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