第42話 販売後でも遅くはない! ~ただし無名なら?
今回なぜこんなことを言うのかと申しますと、ま、そのね、誤植ってのはつきものだってことですよ。
話は、その対策。
誤植というのは、何だかんだでいくら注意していても100%排除できないものだと思っていてちょうどいいくらいです。特に、一人でやっていかざるを得ない場合はなおのこと。
もちろん、ここぞという時はしっかりと紙に落としてチェックもします。
実は、紙に落とすのとパソコン上で見るのとでは、視点が違うゆえに結構発見できるものなのです。環境をある程度変えることが重要だってことの典型よ。一瞬だけど大事と書こうとしましたが、この誤植、うっかりすると大事(オオゴト)になりかねん要素をはらんでいますからね。
私は大学生の頃、アルバイトではなく正社員で印刷会社の写植機で版下を作る仕事についていました。その仕事は、各書体ごとのガラスの盤面を機会のある部分にセットして文字を売っていくというもの。その文字、漢字は一定の法則で並んでいるのですがそこの並び方とか何とかはとりあえずおいておき、問題はかな文字。ひらがなもカタカナも一緒。ちゃんと、50音順に並んでいます。
たとえば、そうですね、こんな文字を打つとしましょう。
シンポジウム
その最初の文字「シ」の左横には「チ」という文字があります。
うっかり、左側の文字を売ってしまうと、どうなるか。
答えは言わぬが花ね。
どこかのアダルトビデオの表題みたいになってしまいますね。
せやんか。
~ でも一応、個人的にはかわいいおねえさんにそうして囲まれてみたいってことでおしゃれじゃないけど洒落にしておきます(わっはっは)。
まあこれは極端な例にしても、誤植というのは本質的にそういう要素を持っていることは、ゆめゆめおろそかに流さず、
確実に抑えて(いろいろな意味で、押さえて、ではありません!)!
やっていかねばならんのです。
それはともかく、自己出版の際の校正は、本当に根気がいります。
特に、スタッフがいない場合。
人に仕事を依頼するということができるならそれに越したことはありませんが、それすらかなわない場合もあるわけですから、ここはできもしない理想を語るヒマがあったら現実的に自ら対応できることをせねばなりません。
校正は、出版後も続きます。
これは、覚悟しておいた方がいいでしょう。
幸いパブファンセルフは、月1回は修正を申請できます。
名付けて、改修申請。これを活用するのです。
これならボロがあまりないというところまで校正できたら、PDFデータとEPUBデータにして出版申請を行って構いません。
しかし、そこで終わりではありません。
出来るだけ早めに、もう1度見直します。
オンデマンドが出るまでに、一度くらい直せるとなお好ましい。
今回の「カテイのクサビ」では、出版申請して通過して後、すぐに修正申告すなわち改修申請をしました。
おかげさまで、いくつかの誤植を「抹殺」して書籍化できました。
さて、書籍化出来たらもう終わりかと言うと、そんなことはオマヘン。
販売開始に合わせ、まずは1冊だけアマゾンで買います。楽天ブックスは丁寧ですけど時間がかかるので、アマゾンです。
本が到着しました。受取できました。
ここからがまた、勝負です。
やってきた本を、じっくりと読みます。
やはり気になるところ、ありますよね。
その時点でチェックしていき、まずはワード原稿に手を入れておきます。もちろんPDFデータを修正できるならそれでもかまいません。ただ私はあえてPDFの有償機能を使っていないため、とにかくワード原稿を直していきます。
本にチェックを入れていき、それをもとに、さらにワード原稿を直していくわけですけど、これなら外出時やパソコンの前にいないときにでも仕事ができます。というより、そういう時にこそ本でチェックするわけです。
作者を離れて、読者になったつもりでね。
でもって、ある程度直せたら、次に改修申請できるときになった頃合いを見て再度改修申請して、直すわけです。
ですから、ある程度修正し切らない段階で自分を通して本を人に配ったり、まして国会図書館に献本や近くの図書館への寄贈などはしない方がいいということ。
そこは少し待って、慎重にやっていくことできちんとしたものを後世に残していくのであるという認識をもってやるくらいで、ちょうどよろしいのです。
なおこれは私が無名でなおかつ一人でやっているからこそできることですので、編集者が何人も絡んでいる場合にはいささか当てはまらない部分もあります。
しかしながら、この自己出版システムは、そうであっても割に手軽にそのあたりは修正できるシステムになっておりますので、参考にはなろうと思われます。
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