君といられるなら
あむ
第1話
私は何不自由なく生きてきた。
家族には愛されてて仲のいい友達もいて
彼氏はいたことないけど15年、普通に平凡な人生を歩んできた。
それが当たり前で気づけなかったんだ。
どれほど幸せだったのか。
私はこの日、人生に絶望することとなる。
私の名前は春川夏海。春なのか夏なのかと突っ込みたくなる名前をしている。
「おはよう。」
今日から高校生。華のJKが嬉しくて珍しく朝早くに起きちゃった。
「あら、おはよう。珍しく自分で起きて偉いわね。入学式10時からだったよね?」
お母さんがいつも通り朝ごはんを準備してくれている。
「うん。そうだよ。」
歯を磨いて顔を洗い朝ごはんを食べ始める。
「なつ、おはよう。今日の入学式は父さんもいけるからな。」
トイレに行ってたらしいお父さんがリビングに帰ってきた。
「そうなんだ。ありがとう。私はもう行くね。」
朝ごはんを食べ準備をして家を出る。
今日からの高校生活楽しみだな、そんなことを思いながら通学路を歩く。
私のクラスは1年1組。仲のいい子とは高校別になっちゃったからドキドキするなぁ。
緊張しながら教室の扉を開ける。
自分の席に座りお気に入りの小説を読んでいると「おはよう。」と前の席の子に声をかけられた。挨拶を返すと「名前なに?どこの中学校だったの?何の本?」と質問攻めにあった。「ふふっ。」思わず笑っちゃった。
「あっ、いろいろ聞いてごめんね。知ってる子同じクラスにいなくて。せっかく近くの席になったし話したいなって思ったんだ。」と顔を真っ赤にして話してくれた。
「笑っちゃってごめんね。私は春川夏海だよ。春なのか夏なのかと突っ込みたく名前してるでしょ。」
そういうと前の席の子は笑った。その子の名前は野本美月ちゃんというらしい。
「夏海ちゃんならなっちゃんって呼んでもいい?」
「もちろん!よろしくね。私は美月って呼ぶね。」
朝のHRが始まるまで私は美月とお喋りを楽しんだ。
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