魔術の深淵 誓書・写本番号3854より抜粋
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魔術師は学術的に学ぶ幾何学模様(術式)の組合せから関与する要素とその結果を導き出し、それに魔力を流し込むことで魔術を行使する。
術式は描く場所を問わず、大地に書き記しても、紙や地面、器物などでも問題はない。但し、実践において術式を描くところから始めることは殆どない。
<中略>
多くの場合において優れた魔術師とは自身が携行する、書物、武具に予め記しておき、一度のノック(音)で呼び出し、二度目の音で実行をする。
複数の術式を複雑に記した器物から呼び出す場合の殆どは一度目のノックで呼び出し、予め組み込んだコール(合図)を術式に転写することで実行する術式を決定する。
<中略>
各国各地に存在する魔術学院は以下の通りである。
◆リタージー学派
世の中のだれもが魔術を使える世界を目指す学派で、火を簡単に起こす術式の開発や簡単に水を操る術式の開発はこの学派の大きな功績の一つで、都市生活のなかでは上下水道の整備など生活面で大きな影響を及ぼしている。
◆エレメンタリオ学派
六元素は精霊界との接続の扉であり、その扉の前には必ず精霊が存在しているという仮説に基づいた学派で、おもにこの精霊に力をかりることにより天候を一時的に操作をおこなったりといった比較的大きな魔術を得意とする。
◆光の学徒
元素そのものを解体し再構成をする特殊な魔術を進める学派。
リタージ、エレメンタリオの各学派は結果的に破壊を司る魔術を生み出しているが、光の学徒は魔力の軍事利用の視点に立っており、他の学派とは全く方向性が異なる。実際に魔術師数名による超長距離攻撃の研究など軍事にまつわる功績が多く報告されている。
「魔力の奔流」は、昨今発達した鉄の鋳造技術で登場した鉄扉など破城槌では破壊できないものを突破するために開発された。その威力が故に術式が複雑で広範囲になるため、本来、小さなものには刻めない。
——魔術の深淵 誓書・写本番号3854より抜粋。
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