第20話 恵まれている
「んぁ?ここはどこだ…って俺の部屋か。」
まずい、タクシーに乗ってからほとんど覚えていない。
たしか、麗華に膝枕してもらって……ん?思い出せない。
てか今何時だ?
慌てて時間を確認する。
「ファッ⁉︎12時⁉︎寝すぎだろ…」
なんとただいま昼の12時。見事に爆睡していたようです。
夏休み中で本当に良かった。夏休みじゃなかったら完全に終わっていた。
「とりあえず着替えて飯作るか…」
重い体を起こし、着替えて昼飯を作る。
「今は作る気力そんな無いし簡単なのでいいか…やっぱ簡単と言ったらそうめんだな、茹でるだけでいいからな」
俺の中で簡単料理ランキング1位のそうめん様を1束取り出して茹で、めんつゆを適当な器に注いで完成だ。
「やっぱ適当でも美味しいそうめんは本当神様だな。」
冷房の効いた静かなリビングでそうめんを1人で食べる。
疲れた体にそうめんが染み渡る。
「しかし、麗華の膝枕良かったな。」
思わず口から溢れ出てしまった。
危ない危ない。麗華や他の人の前で言ってたらキモいどころじゃ済まなかったな。
「ふぅ〜、にしてもここ約3ヶ月凄かったな。」
そっと目を閉じて麗華との出会いや色々を思い出す。
地元から逃げる様にこっちに引っ越して来て、いくらかマシになったけど結局は1人寂しく授業を受ける灰色の日々…そんな毎日に色を付け、俺を変えてくれた麗華…俺は本当に恵まれているな。
「本当麗華には頭が上がらないな……よし、決めた!この夏休みで麗華に思いを伝えてよう!もう俺は麗華の隣にいても恥ずかしくないくらいに変われた、いや、変えて貰った、その少しの恩返しも含めて色々計画しなきゃ、とその前に実家に顔を出さないとな。」
残っているそうめんを全て食べ、実家に帰る準備をする。
実は前に両親に電話した時に夏休みに帰ると約束していたんだ。
電話をしたら母さんすごい嬉しそうだったし、父さんも心配してたって言ってたし、直接会って安心させてやらなきゃな。
※
翌日……
「それじゃあ行ってきます!」
そう言って家を出た。
俺の実家はここから電車で2時間半ほどかけて向かったところにある。
まぁ少し遠い。
でもその2時間半の間にスマホでラノベを見たりアニメや動画を見て時間を潰せばあっと言う間に着く。
「おーい空〜こっちこっち」
駅を出てすぐ、母さんが迎えに来ていた。
「母さん久しぶり、変わってないね。」
「あらそう?その割には空は随分と変わったんじゃない?」
「ま、まぁね色々あったから」
「ふふっまぁ良いわとりあえず帰りましょ、お父さんも待っているし。」
「うん。」
あとがき
皆様こんにちは
ここで一旦の休憩です。
後10話までの間に切りよく一旦終わらせたいと思っています。
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