旧:化物祓い

あつかち

五芒星入隊試験編

第1話 鵺と謎の鬼

ジリリリリ・・・・

これでもかというくらい自己主張の激しい目覚ましの音で目覚め・・・

「ふぁ~眠いし二度寝しよ」

・・・るのは俺には無理だ

「こら!晴人!今日あんた学校でしょ⁉早くしないと遅刻するわよ!」

さっきの見覚ましよりも自己主張の激しい母さんが俺の部屋に入ってきた。

「あんた今何時だと思ってるの?もう七時半よ?」

はいはい、七時半ね・・・は?

「七時半⁉」

「そうよ」

「マジ?」

「マジよ」

「really?」

「そろそろ切れるわよ。英語大してできない癖にかっこつけちゃって」

「ちょ、やばいって~」

俺は急いで着替えて家を飛び出た


一時間後、学校にて・・・


「はい、というわけでイチゴパンツをはいた信長は明智を殺しまして・・・」

「先生、逆だと思います」

「お、悪かったね。イチゴパンツをはいた明智光秀に信長は殺されて・・・」

ドンドンドンッ

「すいません遅れました!」

「あれ?双川くん?今何時かな?」

「八時半です・・・」

しまった今日の一限目日本史の安倍先生や。この先生時間にだけはマジで厳しいんよな・・・

「なんで遅れたのかな?」

「寝坊です」

「双川君?これ、今学期の日本史だけでもう15回遅刻してんのよ。どうすんのかな?」

うわーくっそこえ― 

「はい、すいません」

「まぁいい。早く準備して席座って」

「はい」


そんなこんなですべての授業を終えた


「はい、というわけで最近ここらへんで行方不明者が増えて来てるので気を付けてください。では、さようなら」


先生のあいさつとともにみんな帰って行ったり、部活に行ったりした。

はぁ、なんか最近遅刻多いな・・・なんか朝起きると具合悪いっていうか、頭痛いっていうか、ほんと何なんだろ・・・まぁいいや、俺も帰ろ


そう思って学校を出た


「なんか腹減ったな・・・少しハンバーガーでも食いに行こうかな?」

そんなこと考えていると


ピカッゴロゴロゴロ


黒い雲が広がり、雷が鳴った


「やっべハンバーガー食いにいことか思ってる場合じゃねぇ。はやく帰ろ」

そう思った瞬間


ドゴーン


目の前に雷が落ち、その衝撃で俺は後ろに少し吹き飛んでしまった

「ったくびっくりした。マジで死ぬかと思った」

そう言いながら雷が落ちたところを見ると・・・

そこには何か大きな動物がいた。顔だけを見たとき、俺は猿だと思った。しかし、よく見れば、胴体は狸、四足はトラ、尻尾は蛇だった。それらを理解した瞬間、俺は一つ、あることを思い出した。

「もしかしてお前、鵺ってやつか?」

昔本で読んだことがあるしゲームとかでもたびたび出てくるから俺でもわかる。だから俺知ってる。鵺って・・・

「ヒョウ、ヒョォォォウ!」


ドゴーン


雷が落ちてきた


「うわ危ねっ」

俺は間一髪で回避した。

「ヒョウ、ヒョウ・・・」

少しずつ、でも確実に鵺は俺のほうに近づいてきている。まずい、恐怖で体が動かない。早く逃げないといけないのに・・・

「ヒョォォォォウ!」

あ、これ終ったわ・・・


ドゴーン


「あー天に召されていくのを五感で感じ・・・ないだと?どういうことだ?」

ふと前を見るとそこには

「ったく、鵺ごときにやられそうになるとは、貧弱なもんだな」

右手には金棒を持ち、左手には日本刀を持った。人間が、いや違う。確かに人間に似ているが、二本の角が生えた。鬼がいた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る