第2話 【ラーケーション】1日目ー移動篇

 ついに!この日がやって来た。


 朝の出発の時間から、乗り換えの駅と乗り場、何番線〇〇行き、

 という、エクセルでまとめたファイルを子供達のケータイに送信した。


『えー、なにこれー。』

「万が一、はぐれたり迷子になった時用ね。」

『めんどくさっ!ならないしー。』

 だから【万が一】!

 そう言う言葉がある。


 平日の早朝は、通勤通学ラッシュだ。

 そして、【万が一】は現実となる。


 電車で乗り換えのため、次のホームへ移動中…。

 後ろを振り向くと、付いて来ていたはずの子供達の姿がない‼

 ええーーーー!マジで???

 忽然と消えた子供達。

 どこ行った!!!

 待てば来るのか??

 …待てども来ない。

 そしてホームのアナウンス。

 ヤバい。次の電車が来てしまう!

 電車が来たけど子供達の姿はなし。

 ケータイも連絡なし。

 どうする?乗るか?乗らずに待つか?

 いや、もしかしたら計画通りに乗ったかも知れない…。

 よし、乗ろう!乗ってしまおう!


 私は電車に乗る事にし、座席に座りケータイを取り出す。

「乗った?」

『乗ったー!5号車だよ。』

 とりあえずホッとする。

「こっちは3号車だよ。次で降りてね。」


 そしてホームで待ち合わせと思いきや、

 私の姿を確認するとどんどん先へ進む子供達。

 

 おいおいおい…。

 待ってくれ。私が置いてけぼりやないか!


 流石に次の地下鉄の方向まではわからないらしく、改札口で合流。

 そして無事、東山動物園に到着。



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