リーゲンのスキルハント

ユーディ

リーゲンのスキルハント ハント1 不眠催眠

リーゲンのスキルハント ハント1 不眠催眠


 秋の夜。自分が尊敬した最愛の人〈柴田 安楽満(しばた あらま)〉を亡くした。赤黒い妖精騎士服を着た茶褐色で茶色ロングヘア―のでこだし、タレ目で青色。頬にそばかす。年齢は十八歳で豊胸女性〈リーゲン〉は地下派のフルドライブスキル所有者に復讐を誓う。

 堂々と歩くリーゲン。その入り口に黒いフードを被った男が立っていた。


「来たか。貴様がリーゲンか……」


 男はリーゲンにそう告げる。


「貴方が〈能無(のうなし)〉さんですか?」

「いかにも。自分は貴様に用がある。来てくれてうれしいよ……。早速だが、貴様に依頼をした。自分の依頼は愚かな地下派のフルドライブスキルを奪い取ってほしい。

 殺害したら証拠をもってこい。そしたら、報酬をやる」

「わかりました。私も地下派に恨みがありますから」

「貴様の事情など関係ない。自分はこいつらを狩ればそれでいい。能力は貴様に譲る。いらなかったら、自分が買い取ろう」


 淡々と言う能無。相手の都合は聞いていないなど、高慢であるが、何か焦っているようだ。

 リーゲンはそれを責めることはしなかった。

 次に能無はタブレットを起動して、殺害リストをリーゲンに見せた。

 リーゲンは気になるものが一つあった。それは夜の活動に相応しいスキルだ。

 それは能力〈不眠催眠〉である。リーゲンはこの能力に指をさした。


「こいつか……。こいつの名は通称〈都合〉。こいつは世間からキモオタとも呼ばれている奴だ。モテないという理由で女を拉致。催眠して、自分の都合がいい道具にしているようだ。

 メイド、道具、妻、妹、他人の女を奪って、ハーレムを作ることを夢見る下種野郎。

 金持ちで親の遺産を使って、この能力を手にしたようだ。それにこいつは不眠で眠ることはしない。

 場所は新メインストリート近くのお屋敷だ。現在あいつ一人だ。メイドもいないようだ。

 それに両親たちは地下派に繋がっているようでな。おそらく人身売買だろう」

「こんなことのために女の子たちをですか。許せませんね。わかりました。依頼引き受けます」

「わかった。ただし、キャンセルはできない」

「了解です」


 能無の説明でリーゲンは憤慨をする。自分を変えればいいのに、それを人のせいにして、催眠や遊びに付き合わされている女性が可哀想だ。

 すぐにリーゲンはバイクを起動して、すぐに出撃する。

 新メインストリート近くのお屋敷の門にバイクを止め、リーゲンは囁くように。


 ―――〈能力オープン オーバーロード〉。


 彼女は奪った能力を大量に使うことができる。すると、両脚に黄色い光を纏い。彼女は高くジャンプした。

 なるべく、地面に足を付けないようにしようと思ったが、誰も警備はいない。

 しかし、警戒は出来ない。優華の言葉を思い出したからだ。

 それは安楽満がまだ生きていた頃。


 リーゲンは屋上で優華にこんなことを話した。


 ―――いいか。リーゲン。警備がいなくても、警戒はしておけ、それが間抜けでもな。多分保険を持っている可能性がある。


 優華はそういうと、リーゲンは黙ってうなずいた。


 ―――見ていて、お母様。お姉さま。


 リーゲンはそういうと、能力オープン オーバーロードで目を魔力で強化。

 強化した両目はとあるところに目が入った。そう、通称 都合がそこにいるからだ。

 リーゲンは高くジャンプして、壁にしがみついて、都合の様子を見た。

 そこには汚い笑みを浮かべながら、催眠で言うことを聞いている女性が水着やコスプレで都合のいいように撮影されていた。


「うへへへ。君たちは玩具だ! お、おれに写真を撮られてことを光栄に思え!!」


 にやけながら言う都合。しかし、メイド服着て、首輪をつけた女性の一人が逃げようとするが、目を光らせて、逃げた女性を持っていた鎖で引っ張り、目を大きく見開いた。


「どうして逃げるの? あ、そうか、彼氏の元へいくんだね! でも、だーめ! おれがお前の彼氏。わかったか!!」


 瞳孔がピンクに光り、女性は洗脳。逃げる抵抗を失った。


「よし! 罰だ。その場で脱いで、おれにどけ……」


 偉そうな態度で都合は女に命令。

 しかし、そこへリーゲンがオーバーロードで強化した両足で窓ガラスを割って、ガラスの破片を持って、相手の両目を切って、視界を無くす。

 こうすれば、洗脳は解くはず。

 そして、彼女は両手で親指で人差し指の関節をなる動作をした後。能力スティールで相手の心臓目掛けて、右手を突っ込む。

 すると、心臓付近で何かを掴んだリーゲン。そこから出た魔力球。そう、これがフルドライブスキルの球である。

 洗脳された女性は我に返り、すぐに逃げ始める。


「な、なんてことをしたんだ! お、おれのコレクションが! おい! お前すぐに責任……」


 リーゲンは吠えている都合の首をオーバーロードで強化した左手でつかんだ後。そいつの首をもぎ取った。

 リーゲンは都合の首を置いた後。右手に持っていた〈不眠催眠〉を〈能力インストール〉でリーゲンの心臓に入れる。

 そうすることでリーゲンもこの能力が使える。当然最初に手にした理由は夜の活動に最適であるからだ。

 アイテムポーチから取り出したのは火炎石。炎の魔力が保っている不思議な石。

 この石を振ると炎が現れ、それをこの部屋に置いた。

 そして、リーゲンはその場からずらかり、首を持ったまま、バイクに跨り、すぐに発進。

 リーゲンの後ろでは大きく燃える都合の屋敷があった。

 リベンジャーの屋敷に着くと、能無は律義に待っていた。


「この方ですよね?」

「ああ。最初にしては上出来だ。約束のツカだ。受け取れ」


 真剣な顔でリーゲンは都合の首を能無に手渡し、報酬の10万ツカをリーゲンに渡した。

 一般人なら気味悪がられるが、能無は無表情でもらい、首を火炎石で燃やした。

 するとリーゲンは能無にお願いする。


「もう一回よろしいですか?」

「構わん。どれだ」


 タブレットを立ち上げた能無はリストをリーゲンに見せる。

 すると、リーゲンはとある能力に目が入った。


 殺害対象者


 都合 能力 不眠催眠


 幼少のころから親のとんでもなく甘やかされたのか。自分の物だと思ったら、とことん自分の物であることを主張する。

 今回手にした能力でネットや女の子たちを催眠して、自分のやりたい放題している。


 次回 ハント2 武器創生

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る