オッズワルドとグラシーズ

松風 陽氷

ミミズク

 闇

 柔く一つ

 ランタンを提げる

 朱が白くミミズクを

 照らす

 照らす

 照らす


 大きな目はこちらを見る

 羽は囁き立つ

 僕は立ち止まることしか出来ない

 ミミズクは飛ぶ


 竦んだ筈の片脚を前に突き出す

 黒が吹き荒ぶ

 微かな緑が鼻に通る

 湿った土は静かに冷える


 ミミズクは言う

 傷付けてでも掴んで離すな

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