第5話 木星
火星は混戦状態だ。これは長引きそうだな。避難先は地球、月だが既に収容人口を超えている。そうも言ってられないのでどちらかを選択、地球に向かうことになった。
地球ではかなりの地域で食料を買い求める人々が店に殺到して、既に暴動も起き始めて、その地域の店は閉まった状態で、治安部隊も機能していない…
本来、人類は地球に住んでいたはずだ。それが月、火星でも収容人口を超えて、さらに火星での戦闘が長引き、もうメチャクチャだ。
そろそろ無理してでも次の候補地、木星に…おそらくほとんど人は行きたくないだろう…未知数だ。それに木星型惑星と言われるほどの質量だ。
無理だろうと思われていた。居住区の対象としては…その木星は秘密裏に開発が進められて、内部に巨大な居住区の建設が完了したとの報告が入り、さらに衛星のエウロパを利用してエネルギーを供給、内部では食料すら生成出来るシステムも。
その情報を聞きつけた人々が巨大な運航船に乗り込んだ。後は小惑星帯をどう抜けるか、そこが最大の問題だ。衝撃に対する防御機能を搭載するためこの大きさの運航船となってしまっている。
【今なら木星での永久居住権が格安となっております。早い者勝ちですよ〜】
運航船の搭乗口で販売している。この状態で儲けようと…したたかだな。そもそも、永久居住権って怪しいよな…どれどれ…
姿が見えない…偽物だ!!治安部隊に伝えよう。
【永久居住権なんてないぞ!!騙されるな】
俺は大声で叫んだ。即座に治安部隊に取り押されられた。
【ご協力感謝いたします】
【いえいえ、お安い御用ですよ】
俺の能力は…真実を見極めることが出来る…というよりも、発動すると見えなくなる、対象者その人がね。もちろん真実なら姿は見えた状態になる。
今回は船内に治安維持として乗り込んてほしいと要請が入り、乗り込むことに…未知数の星なので本音は行きたくないが、政府の要請は断れない。
火星で避難指示していたあの男がいてくれると安心出来るんだが、おそらく月に向かったんだろう。
ちなみに、俺の能力は目にうそ発見器かついているようなもんだ。
使い方に応用があるんだが、複雑なのでそれは、今度に。それに、かなりの疲労が伴う。
【乗船されたお客様にご連絡いたします。この船は定刻通り出発いたします。ご存知の通り火星を避けるためかなりの時間を船内で過ごされることになるとは思われますが、食料、医療、娯楽施設はじゅうぶんにございますので木星までの旅をどうぞお楽しみに】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます