アステロイドリミット

ラグランジュ

第1話 新たなる星を探して

 利便性を求め、発展してきた人類の歴史。それは代償として地球にダメージを与える結果となった。


 動物は与えられた環境の中で生きていく。欲を満たすために何かを犠牲にする選択肢はない。


 個体種の数は様々だが、共通して言えることは動物は環境破壊はしない。生態系のバランスを崩すことはない。


 人々の発展は生態系を崩してきた。便利な世の中≒全ての生命の幸せとは違う。


 そんな中で、発展の限界に到達した時、その代償の大きさに驚愕する。そして地球を守ろうとする人々が立ち上がり決断した。


それは、地球脱出計画だった。


 既にテレポート、テレパシー、サイコキネシス通常でその他の能力は買うのが当たり前。


 一部の人々の既に、火星、月に移住している。が、やはり地球上の生活ほど楽ではない。


 無重力ではなくても、重力の小さい月では骨密度低下、筋力低下が見られる。


 重力は地球に近いが、昼と夜の温度差が大きすぎる火星では体調管理が難しい。


 そのため未だに地球に残ることを希望、選択する人々が耐えない。そのため争いが起こる。そして地球は汚染されていく。


 地球脱出計画も徐々に人々の気持ちから離れていく。その中で地球に近い、環境が整った星を発見した。


 その星まではかなりの距離だが、今の人類にはたいした距離では無かった。少なくとも何も起こらないことを前提とすれば…だ。


 

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