第11話 『自分が思う正義』
切り抜き動画が終了し、画面が切り替わったと思ったらニュースキャスターが、ドタバタと慌てて出てきた。
なにやら正義の魔女が明日。魔法省を襲うと
宣言したそうだ。……ツニッターで…………
一気に魔女感が無くなったのは僕の気のせいかな?
(あっ……ど、動画終わった……)
無駄な考え事をしていたせいで、切り抜き動画はいつの間にか終了してしまった。
「ん。これを見せにきた。……魔女が増えると貴方にとっても辛いだろうから」
「………」
『操縦の魔女』が優しい声色でそれでいて
難しい表情をして喋り出す。
「……後、いつまで馬乗りされているの?
……私もしていい?」
「はっ!?」
「……ちっ」
そう言えば僕、馬乗りされてたんだ! ──
というかクロネさーん?今舌打ちしましたよね?ね!?
ようやく馬乗り状態を解除されてた僕。────── それにしても魔法省か……
あいつは元気かな?
僕が考えに浸かっているとすぐ横でじっとしていられない様子でクロネさんが話しかけてきた。
「……灯ちゃんを、どうするつもりなの?」
「……どうもこうもするつもりはないよ」
彼女の言いたいことが痛いほどにわかる、かつての僕も同じような性格だったから……
だからこそ、少しでも安心できるように。
「クロネさんが僕に何を求めるのか、何をしたいのか………あの時、僕は言ったよね?
……僕は、貴方の願いを受け入れます。例え、
誰が否定しても、僕だけは貴方の願いを尊重
します!……だから───クロネさんの願いを聞かせてください」
彼女から一粒の星が頬をつたる。
「……あり、がとう!……うん!もう大丈夫!……改めて、私の我儘を聞いて欲しい」
「どんとこい!」
彼女は一呼吸置いてから──────
「私は、灯ちゃんを助けたい! どうして魔女になってしまったのかわからないけど、それでも、私は灯ちゃんにもう2度と、悲しそうな顔をして欲しくない。…………だから!」
「私を灯ちゃんのところまで連れて行って!! 優ちゃん!!」
───泣きながら笑顔で微笑む彼女に、僕は
「おっしゃ! 明日! 出発するよ! 用意しよう!!」
「うん!」
特段の笑顔をお返ししながら2人で、自宅に走り出す。──────その光景を後ろで見つめる少女が1人。
「ん。……また、悪い性格が出てるよ………
マリア……」
複雑だけど、少し嬉しそうな言葉を呟いた。
────────────────────
(???視点)
俺の名前は近藤 一葉。魔法省最高司令官をやらせてもらっている、1人の科学者だ。
今俺がいる場所は魔法省、最高管理室の下に
ある研究所だ。
「遂に、遂にだ!!遂に完成したぞ!!」
俺が今使っていたのは、最後の野獣。
『ユグドラシル』の魔法を再現する装置だ。
「……これなら! あいつを殺せる!!」
協力者の協力もあり、全てが予想通りにことが進む。……あとは魔女を全て殺して全てを
終わらせればいい。
「夜空が生きているという報告を………魔法少女共にに伝えなくて正解だったな……」
憎しみ、悲しみ、全てを乗り越えて俺は、『あいつ』が愛した世界を作り出す。
「これでようやく、お前の夢に一歩近づけたぞ……」
「もう少し、待っててくれ…………『優』」
例え、何を犠牲にしようとも─────。
────────────────────
星のことを星のようにキラキラしている涙。
という例えは通用するでしょうか?
新作、出しました! が、こちらの作品が進まない時の暇つぶし用に出した新作なので、
投稿頻度が腐ってます。
こちらの話が進まなくなってしまったら、
あぁ、こいつ。あっちの作品書いてるんだなって思って欲しいです。
次回 第12話 『私の使命』です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます