【幕間】

『さて、いかがだったでしょうか?』


『川上茜が殺害され、現場にいた人数は二人。そして、IDカードが使用されたのは二回のみという密室です。そして、書庫を入る様子は小石瑠璃に目撃されております。犯行が可能であったのは林浩一郎しかおりませんでした』


『つまり、犯人は林浩一郎しかありえません』


『いかがでしょう、至って平凡な【殺人事件】に【呪い】という【一味】を加えた殺人事件になったのではないでしょうか?』




『…………………』




『なんと、これではご満足いただけないと……?』


『――ふむ、仕方ありません。では、貴方様のお望み通り物語に【登場人物】と【呪い】の数も増やして、規模の大きい物語にしてみましょう』


『どうやら【呪い】は上篠市の名産品である【鍛治屋町包丁かじやまちぼうちょう】に関するものでした』


『それにのっとり、これから増やす【呪い】も全て【】にいたします』


『しかし、人を殺すような物騒ぶっそうな力、まともな人間なら使わないでしょう……』


『そのため、物語を動かすには【】が必要になるかと思います』


『そうですね……。人を殺せば【願いが叶う】という仕組みも導入しましょう』


『しかしながら、わたくしの力では【人物】【呪い】【エサ】の追加などにも限界がございます。そのため、どうか皆様にも【】いただきたく思います……』




『…………………』




『おや、ピンときていないご様子ですね。こう言ったことをこちらから催促するのは些か決まりが悪いのですが……』



『そうですね……。わたくしを 【】 と言えば伝わりますでしょうか……?』


『お声がけまで頂けるとなお有り難いのですが、そこまでは申し上げません……』


『それでは、引き続き【上篠市役所殺人事件】をお楽しみください……』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る