第147話 40『黒豚と黒毛牛』

 食後の後片付けが済んで、それぞれが思い思いに過ごしている。

 特にイジは、何か思うことがあったのだろう、アンナリーナから文字を教わっていた。

 今は基本中の基本、前世で言うところのアルファベットを書き取り練習している。

 アンナリーナが魔力値を供与していることで、知能が高くなってきているのかもしれない。



「【ギフト】耐寒

 そして、ステータスオープン」


 アンナリーナ 14才

 職業 薬師、錬金術師、賢者の弟子

 

 体力値 104857600

 魔力値 278748568321047/278748568322048

(ステータス鑑定に1使用、耐寒に1000使用)


 ギフト(スキル) ギフト(贈り物)

[一日に一度、望むスキルとそれによって起きる事象を供与する]

 調薬

 鑑定

 魔力倍増・継続 (12日間継続)

 錬金術(調合、乾燥、粉砕、分離、抽出、時間促進)

 身体強化

 探索(探求、探究)

 水魔法(ウォーター、水球、ウォーターカッター)

 生活魔法(ライト、洗浄クリーン、修理リペア、ファイア、料理、血抜き、発酵)

 隠形(透明化、気配掩蔽、気配察知、危機察知、索敵)

 飛行(空中浮遊、空中停止)

 加温(沸騰)

 治癒(体力回復、魔力回復、解毒、麻痺解除、状態異常回復、石化解除)

 風魔法(ウインド、エアカッター、エアスラッシュ、ウインドアロー、トルネード、サファケイト)

 冷凍(凍結乾燥粉砕フリーズドライ)

 時間魔法(時間短縮、時間停止、成長促進、熟成)

 体力倍増・継続(12日間継続)

 撹拌

 圧縮

 結界

 異空間収納(インベントリ、時間経過無し、収納無限、インデックス)

 凝血

 遠見

 夜目

 解析スキャン

 魔法陣

 マップ

 裁縫

 編み物

 刺繍

 ボビンレース

 検索

 隠蔽(偽造)

 従魔術ティム

 体力値供与

 細工

 再構築

 無詠唱

 悪意察知

 魔力値供与

 空間魔法(転移)

 異世界買物

 位置特定

 異空間魔法(空間接続、空間増設)

 宣誓魔法

 火魔法(火球、エクスプロージョン、ファイアアロー、ファイアストーム、ボルケーノ、インフェルノ]

 氷魔法(氷球、アイスアロー、アイススピア、フリーズストーム、アブソリュートゼロ、ダイヤモンドダスト)

 スキル供与

 ガラス工芸

 付与魔法(異空間付与、各種強化付与、各種弱体化付与、その他別途記載)

 革細工

 彫金

 雷魔法(雷球、ライトニングアロー、サンダーボルト、ライトニングバースト、ディバインスレイブ、ディスタージ、マイクロウェーブ)

 回避

 召喚魔法

 封印

 死霊魔法

 光魔法(別途記載)

 土魔法(別途記載)

 水魔法(上級、フラッド、ディープフラッド、デリュージュ、アクアブレード、タイダルウェーブ、アクアビーム、ダークストリーム)

 闇魔法(別途記載)

 緑魔法(別途記載)

 溶解魔法(別途記載)

 精密操作

 精神強化

 魔法効果拡大

 魔法範囲拡大

 威嚇

 毒魔法

 麻痺魔法

 水泳

 追跡

 馬術

 格闘術

 剣術

 槍

 投槍

 蹴り

 関節技

 透視

 耐寒



「【体力値供与】【魔力値供与】【スキル供与】圧縮

 そして【鑑定】」


 セト(ブラックリザード変異種、雄)

 体力値 9586500

 魔力値 805800

 取得スキル

 火魔法(火球、エクスプロージョン、ファイアアロー、ファイアストーム、ボルケーノ、インフェルノ)

 水魔法(水球、ウォーターカッター、フラッド、ディープフラッド、デリュージュ、アクアブレード、タイダルウェーブ、アクアビーム、ダークストリーム)

 風魔法(ウインド、エアカッター、エアスラッシュ、ウインドアロー、トルネード、サファケイト)

 氷魔法(氷球、アイスアロー、アイススピア、フリーズストーム、アブソリュートゼロ、ダイヤモンドダスト)

 雷魔法(雷球、ライトニングアロー、サンダーボルト、ライトニングバースト、ディバインスレイブ、ディスタージ、マイクロウェーブ)

 身体強化

 追跡

 結界

 魔法効果拡大

 魔法範囲拡大

 威嚇

 毒魔法

 麻痺魔法

 圧縮



「【体力値供与】【魔力値供与】【スキル供与】隠形

 そして【鑑定】」


 アマル(ジェリーフィッシュ、無性)

 体力値 5967

 魔力値 3586

 取得スキル

 お手伝い

 洗浄クリーン

 毒魔法

 麻痺魔法

 防御

 加温(沸騰)

 水魔法(ウォーター、水球、ウォーターカッター)

 生活魔法(ライト、洗浄クリーン、修理リペア、ファイア、料理、血抜き、発酵)

 精密操作

 溶解魔法(別途記載)

 隠形(透明化、気配掩蔽、気配察知、危機察知、索敵)



「【体力値供与】【魔力値供与】

【スキル供与】生活魔法

 そして【鑑定】」


 イジ(ゴブリン 雄、隻眼)

 体力値 2051

 魔力値 360

 取得スキル

 夜目

 遠見

 防御

 格闘術

 剣術

 槍

 投槍

 蹴り

 関節技

 生活魔法(ライト、洗浄クリーン、修理リペア、ファイア、料理、血抜き、発酵)



「じゃあセト、今夜はこっちで寝るからテントの方はお願い。

 今のところ、この階層には私達以外の冒険者はいないし、ゆっくり休ませてもらうわ」


 今、テントを張っている場所は9階層に降りる階段の近くだ。

 夜の間に、唯人が8階層を踏破するのは不可能だろう。



 この後、ゆっくりとお風呂に入って、ベッドに入って読書する。

 まったくダンジョンには似つかわしくない生活をエンジョイしていた。



 翌朝、早くから起き出したアンナリーナは皆の朝食を用意し、留守を頼むイジとアマルの昼食も準備して、セトをお供に8階層に飛び出した。

 探索で階層すべてを見回すと。


「いるいる……

 とりあえず【血抜き】でやっつけていこうか」


 肉を食する魔獣は【血抜き】で倒すのが最適だ。

 一切の臭みなく料理に使えるので、肉屋のイゴルにも喜んでもらえた。


【飛行】で飛びながら、ナビにナビゲーションを頼み、倒したミノタウロスをインベントリに収納していく。

 これの繰り返しで階層にいなくなると、再び湧いてくるまで休憩しているのだが。


「ちょっと9階層を覗きに行ってみようか」


 アンナリーナの気まぐれで階段を降りていくと、その階層の様子が今までとまるで違っていた。


「ふぇ? なにこれ?」


 アンナリーナが驚くのも無理がない。

 彼女の前に広がるのは、多少粗末ではあるが、村。村に間違いない。

 そして、じっと観察していると住人が姿を現した。


 家の中から出てきたのはオークだった。

 ほかの家からは黒いオークも出てくる。


「黒豚? 豚しゃぶも美味しいよね」


 十数軒ある家には1匹ずついるようだ。


「これは【サファケイト】を使った方がいいみたいね。

 全部出てくるかしら」


 階段を降りきり、9階層に一歩足を踏み入れた段階で観察していると、赤い点が16、確認出来た。


「あと3匹、出てこい、出てこい……

 あっ!!」


 他よりも大きな家から出てきたのは、黒いミノタウロスだった。


「やったーっ! 黒毛和牛だ!!

【サファケイト】」


 真空状態になった第9階層に生きているものは、アンナリーナたち以外にはいない。

 飛び跳ねてはしゃぎながら、アンナリーナは1匹ずつ【血抜き】をし、鑑定をかけていった。


 普通よりも体の大きなものは【ハイ・オーク】黒いものは【ブラック・オーク】と出た。

 黒いミノタウロスは【ミノタウロス・ジェネラル】だった。


「この村、凄く美味しいよ!

 ……決めた。ここはハンバーグ村って呼ぼう」


 なんとも残念なネーミングセンスである。



 アンナリーナたちが8階層に戻った時、なんとも言えない違和感に眉をひそめる。

 すぐに【探索】してマップにUPしてみると赤い点だけでなく青い点が6つあった。


「あー…… 降りてきちゃったんだ。

 あの人たちにミノタウロスは、ダメダメでしょ?」


「主人様、どうなさいます?」


「ん〜 様子見かな。

 あんまり関わり合いになりたくないけど、最悪……しょうがないかな?」


 常時、気にかけるとして、今日は9階層で狩りをすることにする。

 まあ、狩りと言ってもアンナリーナにとっては単純作業の繰り返しだ。

 村にいるオークやミノタウロスをすべて狩ると、新たに湧くまで8階層に戻って冒険者たちの状況を確認する。

 そうして、夕方になった。

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