Xmasが嫌いな君と僕。
はっけよいのこっ太郎
過去と向き合う君と僕。
__僕はクリスマスが嫌いだ。
結局、リア充や、クリスマス商戦で金を使ってもらいたい人たちのためのものだ。
__私はクリスマスが嫌いだ。
結局、イエスキリストの事なんかどうだって良いのにただ騒ぎたい人たちのためのものだ。
でも本当は僕、私は”過去”に苦い思い出があるから嫌いだ。
Xmasが嫌いな君と僕。
「12月24日明日はついにクリスマスですね〜
毎年賑わいを見せるこのケヤキ広場では今年もイルミネーションが豪華ですね!」
「おい、
「姉さんには関係ないでしょ。」
僕の名前は
高校2年生、偏差値も普通の高校で特に趣味もなく友達もさほど居ない、学校でのカーストもすごく下の方だ。
まあこんな事どうだって良い。
僕は自分が幸せだったらそれで良いんだ。
「関係ないってな〜まあ私は今年もタカ君と今日からデートなんだけどね〜」
土曜日の朝からうるさいのが姉の
大学3年生で僕とは違い顔も整っており友達も沢山いる。
高1から付き合っているタカ君って人とは結婚でもするんだろうか。
まあ俺には関係ない話だ。
「はいはい、いってらっしゃい。」
「斗真、もう今年は大丈夫なのか?」
「やめてよ、そういうの。」
__僕はクリスマスが嫌いだ。
.
.
.
「12月24日明日はついにクリスマスですね〜
毎年賑わいを見せるこのケヤキ広場では今年もイルミネーションが豪華ですね!」
「おい、
「似合ってるんじゃない?」
私の名前は
高校2年生、偏差値は中途半端に高い高校で特に趣味もないし友達も1人しか居ない。学校では無理してみんなと仲良くやってるフリをしている。
まあそんな事どうだって良い。
私は自分が幸せだったらそれで良いんだ。
「そ、そうか。良かった、あ!恵理香、今日明日で茜と出掛けるからよろしく。」
土曜日の朝からうるさいのは兄の
大学3年生で私とは違い陽キャでウザい。
高1から付き合っている茜さんって人と今日もデートらしい。
まあ私には関係ない話だ。
「恵理香、今年はサンタクロース来ると良いな?」
「ハァ‥あのさぁ、いつまで私を小学生だと思ってる訳?」
__私はクリスマスが嫌いだ。
でも本当は僕も君もあの時今年こそは変わろうと思ってたんだよね。
毎年、毎年クリスマスってのが近づく度に嫌な記憶が蘇る。
そうそれは中学二年生に遡る。
.
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当時の俺は無理してた。
というか、自分が陽気なやつだと思ってた。
学校の奴みんな友達だと思ってたし、勉強もそれなりにはできた。
実行委員や生徒会もやってたし陸上部の長距離ではエースだったし行動力や中学までは身長も高くて何事も上手くいっていた。
だからこそ調子に乗ってたんだと思う。
バレンタインは毎年本命を数個貰うくらいにはモテてると勘違いしてた俺は、塾で仲良くなった女の子仮にA子ちゃんだとしよう。
そのA子ちゃんと付き合う事になった。
浮かれていた俺はクリスマスにA子ちゃんとデートに行く約束をした。
俺は完璧だと思っていた。
でも結局は井の中の蛙だった。
学校外では俺は大してイケてないし無理してるのがどうやら塾では馬鹿にされていたらしい。
結果、俺は相手に付き合うフリをされていただけだった。
勿論クリスマスデート当日はA子が来る事はなく同じ塾の奴らに笑い物にされた。
__だから僕はクリスマスが嫌いだ。
分かってる。調子に乗ってたんだと、背伸びした僕に対しての天罰だと‥
だから毎年クリスマスという文字を見ただけでも嫌気がさす。
でも、中学の人が誰も居ない高校に行って俺はまた1からやり直す事が出来た。
別に彼女が欲しいとか無いけど、いつまでも後ろ向きな自分と向き合うべきだ。
そろそろ僕も変わろうと思っていた。
「よし、出掛けるか〜」
心は軽く足取りは重く、もうどうせ塾の奴らは僕の事なんか覚えてないだろうしな‥
僕は過去も全部いらない
前を向いて歩きたい。
毎年、毎年クリスマスってのが近づく度に嫌な記憶が蘇る。
そうそれは中学二年生に遡る。
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当時の私は無理をしていた。
中学時代、顔だけで本当にモテた。
嬉しくもあるがだからと言って迷惑でもあった。
しかし中2の頃、学校1のイケメンに告白されたのである。
世の中は顔だ。
普通に嬉しかった私は彼と付き合う事にした。
しかし彼は理想とは程遠くエッチな事をしたいとかすぐキスしたいとか‥
まあ思春期だから仕方なさは感じだが私はそういう行為は恐怖が勝った。
その結果、見限られたのか私は捨てられた。
クラスの女子から散々ある事、ない事言われ学校に行きたくなくなった私は耐えきれずに保健室登校になった。
__だから私はクリスマスが嫌いだ。
分かってる。調子に乗ってた事も、背伸びした私に対しての罰だと‥
だから毎年クリスマスという文字を見ただけでも嫌気がさす。
でも、中学の人が誰も居ない高校に行って私はまた1からやり直す事が出来た。
別に彼氏が欲しいとか無いけど、唯一の友達の
「よし、出掛けるか〜」
心は重く足取りは軽く、もうどうせ中学の奴らも私の事なんか覚えてないだろうしな‥
私は過去も全部いらない
前を向いて歩きたい。
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よし着いたぞ。
僕が行ってみたかったのはライブ喫茶”ロイヤル。
昔ながらの純喫茶でクリスマス限定のケーキと紅茶のセットがどうしても頼んでみたかったのだ。
しかもここはお酒を扱わないのに珍しくライブをやったりしている。
「いらっしゃいませ〜本日クリスマスイブで大変混み合ってますのでお一人様だとカウンターになってしまうんですが、よろしいでしょうか?」
「はい。」
「どうぞ〜」
カウンター席に通された僕は頼んでみたかった紅茶セットを一つ頼んだ。
「いらっしゃいませ〜本日クリスマスイブで大変混み合ってますのでお一人様だとカウンターになってしまうんですが、よろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です。」
こんなクリスマスでも意外と1人のお客さんも来るんだなと思った。
クリぼっちは俺だけじゃ無いんだと少し安心もした。
「お隣失礼します。」
そう言って隣に座った女性は多分同い年ぐらいだと思う。
「あ、すいません。」
何となく反射的に謝ってしまった。
「あの〜すいません〜」
店内は混み合ってるのか彼女の声は届いていないっぽい。
「あの!!」
「はい〜!」
何となく反射的に代わりに店員を呼んでしまった。
「隣の方が‥」
「あ、すいません、呼んでましたか?」
「はい、クリスマスの紅茶セットを一つ。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「あの、ありがとうございます。」
「いえいえ。」
こういうのを運命の出会いというのかも知れないが、何せ俺はチキンだった。
「今日は特別ゲストがライブしてくれます!」
店員からの案内があった。
「あの、こんにちは、
ー続くー
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