2話 一章 オムパスタ 2

 「うえぇん。…ねぇ~!」

 しかし、幼児は途端に泣きじゃくり、身悶えしだした。さらに少女の方に手を伸ばして、助けを求めている。

 すぐさま少女が側に寄ってきて、老婆から引き取った。

 「あぁ、…はいはい。…もう、仕方ないなぁ。」

 「うぇぇ、…」

 「もう。…本当に、人見知りが激しいんだから。」

 「はは、いいじゃないのさ、サーラ。…」

 「そうよ。…アリサちゃんが成長している証拠だわさ。」

 と、老婆達も笑いながら流しており、気にも止めていない。

 少女、ーーサーラは胸を撫で下ろすと、幼児の方に振り向きながら、見つめる。

 幼児、ーーアリサも同じ様に顔を向けると、潤んだ瞳を送ってきていた。

 彼女達は、村で唯一の子供達である。だが実の姉妹ではない。

 まずサーラは、もうすぐ十一歳になる少女である。此処で父親と一緒に暮らしている。癖っけが強めな長い銀髪と、緑色の両目が特徴的で、肌は陶磁器の様に優美で白かった。小柄で強く触れれば折れてしまいそうな華奢な体躯であり、可愛らしい容姿をしていた。

 またアリサは、もうすぐ一歳になる幼児である。とある出来事があり、今から半年前からサーラの家で居候している。短い黒髪や大きな青い両目が特徴的で、顔の輪郭が少しぷっくりしている。まるで精巧に作った人形と錯覚してしまう程に、目を引く容姿をしていた。

 二人は常に一緒に行動している。サーラの側からアリサが離れないだけであるも、実の家族以上の時間を共有しているのである。

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