間章 驚愕な話  4

 「…順を追って説明しますね。………実は、…私達には年の離れた末弟がいました。四年前に成人を迎たのですけど…凄い放蕩者で、問題を起こしてばかりでした。…」

 「そいつと、…リリャーが何か関係あるのかい?」

 とアニタも問い返し、話に聞き入っていく。

 村人達も、耳を傾けていた。

 「…えぇ、…はい。……御察しの通りです、それも、深い仲だったとか。」

 「まさか、………そいつが子供の父親?!」

 「ただ、…私達も詳しい経緯は解りません。…なんとか情報収集に長けた伝手を頼って調べてもらい、ある程度の範囲しか知りませんが。…」

 「…何それ、!?…いいから聞かせなさい!」

 「…今から二年と少し前。…【ネオマルフィア】に老婦人が営む大衆料理がありました。…リリャーさんが給仕として勤めていたそうです。そこへ弟は彼女目当てで何度も通いつめており、口説き落としていたとか。…ただ、それから料理屋が半年程で無くなってしまい、あまり詳しくは解りません。しかも小さな店で従業員も殆ど居なかったので、二人が付き合い、どうなったのかは有耶無耶なんです。」

 「…あんた達は何で、その話を調べだしたんだい?」

 「…それは、…今から半年以上前に、今は亡き父が弟を勘当したのです。理由は、…彼がどこかの女性と駆け落ちしてしまったからだと。…私達は弟の諸行には愛想尽きていたので、最初は気にも止めてませんでした。…けど父が亡くなる前に、私達に人探しを引き継ぐ様に命令しました。…【ネオマルフィア】の街に、弟の子供を身籠った別の女性がいるから探して、全力で支援する様にって。…」

 「なっ!?」

 その話を聞き、殆どの村人は動揺を隠せずにいた。

 アニタも、より一層に顔を険しくし、怒りを露にしていた。利き手の拳が震えだすと、次の瞬間には、エピカの胸ぐら目掛けて手を伸ばした。

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