ある日マグロが家の庭から生えてきたから日記書くことにする

歩致

12月26日

人生で初めて日記を書くことにする。この異常事態を自分だけで処理しきれなかったからとりあえず文章にしておくことにした。一応経過観察の面もあるが大して役に立たないだろう。


率直に言えば今日朝起きてリビングのカーテンを開けるとマグロと目が合った。正確には家の庭から体の上半分が露出したマグロと目があったのだ。

最初は寝ぼけているのかと一度ベッドに戻り起床からやり直したがマグロの濁った眼は相変わらずこちらを見つめていた。最終的に飼い猫のマロに抱き着いて引っかかれたことで現実だと認識した。さすがに突然庭にマグロが生えたなんて言っても近所の人には薬でもやっているのかと疑われ、ネットでは合成乙wで終わりだろうから一人で抱え込むしかなかった。


あのマグロに近づくのは怖いのでガラス越しにマグロを観察してみると、驚いたことにエラは動いているらしい。つまり奴らは何故か生きているし、陸上であるのに息もできているらしい。正直意味が分からない。

あれこれ考えていたらすでに辺りが暗くなっていた。とりあえず何も見なかったことにしてカーテンを閉め、この日記が今日で終わることを祈りながら寝ることにする。

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