第5話・流れ星と覚悟

「どういう事?」

「選定者は私と流星の2人。そのどちらかがこの星を消したくないと思えばOKなんだ」

え?世界救われた?・・・・けど。

「そうなんだ、良かったねーラブちゃん」

「え、あ、うん・・・・」

「あれ?嬉しくない?星消滅した方が良かった?」

「いや・・・でも・・・うん。スターダストさんが消えるくらいなら地球なくなっても・・・・良いかな・・・」

本心かな・・・別に地球がなくなっても自分が死んでも良い。

けど、スターダストさんが消滅するのは嫌だなと思った。

「・・・・ポラリスちゃん、私がエネルギー与えるのっていつ?」

「この星の時間で4ヶ月後だね」

「4ヶ月・・・・」

4ヶ月・・・・今年の終わりだ。

「4ヶ月ってどのくらい??」

記憶があるとかないとか関係なしに天然な気がする。

私は携帯のカレンダーを見せて説明する。

「じゃあーこの4ヶ月はいっぱい遊ぼうか」

「ちょっと!記憶のカケラは!?」

「あ、記憶のカケラ探しながらね」

それで良いの?スターダストさん。

スターダストさん消えちゃうんだよ?

そう思って声に出そうとしたけど、スターダストさんの笑顔を見たら何も言えなかった。

私達はそのあと4ヶ月本当に遊んだ。

スターダストさんの記憶のカケラはすんなり見つかった。

スターダストさんが最初に地球に降りた所に行ったら落ちてた。

降りた時に頭ぶつけたんだって。それで落としたらしい。

記憶があっても天然だ。

記憶が戻ってもスターダストさんはスターダストさんだった。

何も変わらなかった。

自分が消滅して地球のエネルギーになる気持ちも。

海に行った。クラゲに刺された。スターダストさんが。

紅葉を見た。京都に行った。貯金がなくなった。

山に登った。足が3日使えなくなった。

バイトをした。気持ち悪くなった。

キャンプをした。火をつけるのは大変だった。

夜の散歩をした。空気が冷たくて気持ち良かった。

色々旬の食べ物を食べた。美味しいと思った。

クリスマスパーティをした。初めてプレゼントをもらった。初めてプレゼントをあげた。

初めて誰かといるのが楽しいと思った。

そして12月31日、雪を見た。

スターダストさんが最期の日に。

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