第4話   そこに

まだ、遅くないかもしれない

誰もいない部屋で邦画を観て涙を流していたり、笑っていたり。

感情が戻ってきた。

やりたいことをやろうと思い立ち、こうして文章を書く。

いつも思う、僕は人間になるのが遅いのではと?

普通だったら十代の頃、友達や彼女とともに、感動したり、笑ったり。

僕はこうして泣き笑いできるようになったのは、ヒトリボッチになって、何十年か立った頃。

もう、さみしくも感じない、なぜなら心はともにいるから。

心に空いた穴は、多分塞がってきた。

永遠を思うことも無くなり、過ぎゆく時間に生涯を感じる。

生きている間、、、

時間は限られているのかもしれないが、そこに暮らす人の感じ方次第で、その時間は輝く。

僕は目立つことやおしゃれなんかが、興味の対象だった。

だからといって楽器を操るための努力はせずに、ただただ、時間と金を浪費していた。

サドゥ、修行者あるいは修験者

サドゥになって自分を貫くだけの人生でいいと思い、この年までかけてきた。

心に住まう人たちを、決定的に裏切らないように。

自分の欲望、特に性欲を律してきた。


3年前の入院

サドゥになりたかった僕の価値観を、とても上手に変えてくれた友達と出会う。

彼は詩人でギタリスト、ベーシストだ。

彼にギターの手ほどきを受ける。

するとどうだろう、それまでは目立つためだけのギター演奏が、楽しむギター演奏にかわり、ただ思いつくままに書いていた詩も、歌の詩を意識したかんじにかわりつつある。

僕は彼と遊んでいる時の口癖は、神はいる。

そう繰り返していた。実際神様の用立てた出会いのタイミング、楽しい時間。

そんなこんなで、口癖が神はいるになった。


この世の中ってさ、一人の女の子のことを好き。って感情が1番大事なんだよね。

そのために世界は嘘を付く。

感情も狂う。


僕の知っている神様は、どんな嘘をついても許される唯一の神様。

だけど嘘を許さない神様。


さぁ、僕の人生は半分過ぎた。

Guitarと心の声が降りてきた時に書く、歌詞。

ステージに立てなくてもいい。


ただ、それを録音して作品を残そう。

そう思えたのは、ごく最近。

焦りはない。

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