どうしたら…
蒼梧…
あの顔は…いったいなんだったのだろうか?と少し疑問に思ったんだけどさ…
意外と蒼梧は、鋭いのかもしれない。
放課後ボランティアにいつのまにか参加しだした蒼梧は、違うクラスからわざわざやってきて、奈留実を見つけて
「ボランティアの時間だよ〜♡お迎えにきたよぅ♡」
と、やってきたのだ。
オレが彼氏だって言ったのになー。
…
そんな人の話をまるで聞いていない蒼梧は、懲りずに奈留実に話しかけていた。
そして奈留実は、
「え…ボランティア…入ったんだ…」
とあからさまにひいていた。
その話を聞いていた莉央さんは、奈留実にむかって、
「あー、奈留実さんは蒼梧くんと約束してたんだねー。なら、道久くんはわたしと行こっか♡」
と、なぜかオレは莉央さんに手をひかれた。
「えっ…ちょっ…」
「なぁに?わたしじゃ不満?」
…
「そうじゃないけど…オレは奈留実と行くからごめんね。」
ときちんと謝って奈留実を誘った。
「行こ、奈留実」
「うん。」
奈留実の手をひいて歩き出すと、後ろから蒼梧がついてきて話しかけてきた。
「ねー、二人ってどっちから告白したんですかー?」
と。
⁉︎
そ、それは…
「えっ、…オレ。オレだけど?」
と少しドギマギ状態でこたえた。
すると…
「ホントかなぁ?ねぇ、どう思うー?」
とニタニタしながら莉央さんに話しかけていた。
⁉︎
莉央さん…いつのまに…
そして莉央さんは、
「うーん…どうだろう?でも、道久くんがそういうんだからそうなんじゃないの?わたしは、道久くんを信じるよ。何があってもね。絶対に‼︎」
と、言ってくださった。
…嬉しいけど…ごめんなさい‼︎
嘘ついてごめんなさい‼︎と、心でお詫び申し上げた。
オレのこと…そんなに信用してくれるのはありがたいし、嬉しいな。
そして、とても後ろめたいっす…
その言葉を聞いて蒼梧は、
「へー、大好きじゃん」
なんて言い放ちましたよ。
‼︎
一瞬空気が張り詰めた…感…
大好きって…
え?
と、困惑していたら莉央さんは堂々と
「うん‼︎大好きだよ。人として尊敬してる」
と、いいオレを見つめた。
…
えと…
これは…いったい…
ん?
彼女いる前で、公開告白ですか?
…いや、違うよね?
人としてって言ってたもんね?
とりあえず、
「はぁ…どうも」
とお礼は述べておいた。
けど…なんか気まずい。
視線が…奈留実からの鋭い視線が痛かったです。
まぁ、一応彼女役ですからね…。
役として真っ当にこなしていらっしゃる奈留実さん。
その鋭く冷たい視線が…もう女優さんにみえてくるくらいの迫力でした。
…
続く。
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