(二)-6
そんなことを思っていると、「新津さん」と声をかけられた。別のグループにいる後輩の山村さんだった。結婚報告をしてきたのだ。
気分が沈んでいた私は「おめでとう」と、なんとか笑顔を向けてあげた。
「どんな人なの」
何気なくそう聞いてみると「背が高くてカッコ良くて、一流企業に勤めているんです」と返ってきた。
私はそれを聞くと、「ちゃんとそいつの中身は確認した? スペックだけで選ぶと別れる羽目になるよ」と口にしてしまっていた。そういうつもりではなかったが、武西君のことを考えていたおかげなのだろう、頭の働きが良くなかったせいか。うっかりしていた。
(続く)
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